11年第3回定例会での一般質問

 

質問及び答弁の全文

平成11年経済白書について

 平成11年第3回定例会に当たり、公明党議員団の一員として一般質問をさせていただきます。  
 最初に、7月に公表されました経済白書について触れさせていただきます。白書は3章からなっており、
 第1章「政策に支えられる日本経済」、
 第2章「リストラの背景と実態」、
 第3章「新しいリスクの秩序の構築に向けて」
の3章からなっております。白書の冒頭、堺屋長官は、老いたる発展途上国にならないために、第2章「構造改革」、そして第3章「リスクテイキングな社会への転換」をと述べています。今まではだれがリスクを負担してきたのかと投げかけ、最大の負担者は国であり、次に不動産担保や株式の含み益を背景に金融機関が負ってきた。そして長期的な信頼関係の中で、当事者、関係者、行政が漠然とリスクを分担し合うリスクの社会化と言える負担の仕方があったと分析しています。そして大事なのは今後のリスクの負担のあり方です。バブル崩壊により金融機関はリスクを負えなくなり、国も巨額な財政赤字により負担も限度に近づいている。そして、今後の少子・高齢社会の到来や経済構造の変化など、将来の環境変化を控え、個人個人が負うであろうリスクを適切に分散できるような負担のあり方、またその環境の整備が必要と述べています。白書の中でリスクについて述べているところがありますが、1に高齢化の進展による長生きリスク、2に資産価格の変化がもたらすリスク、3に自らが開拓者とならねばならないフロントランナーとしてのリスク、4に産業構造の変化に伴うリスクを挙げています。以下、私の意見ですが、地方分権は自治体版ビッグバンと言われておりますが、ビッグバンには当然嫌でもリスクは振りかかってきます。私たちは区民1人1人にそれらリスクがかかるようであれば、それをどう回避させ、または白書流に言うならば、適正に分散化させ、またそのための環境を整備し、そして漠然としたものではなく、明確なるリスクの社会化を目指すべきではないでしょうか。区が今まさに直面している課題として真剣に取り組むべきだと思います。以上の点を踏まえ、4点について質問させていただきます。

SO14001認証取得について

 最初にISO14001、通称、環境ISOについてであります。ISOについては、私は自治体で最も早く取得した千葉県白井町、23区で既に取得した板橋区、そして今年度中取得を予定の都庁を訪問し、それぞれISO担当者のお話を聞いてまいりました。  ここで、このISOの必要性とその期待される効果につき述べたいと思います。日本での取得件数は民間を中心に2,249件に達し、あの環境先進国ドイツの1,400件を大きく上回り世界トップであります。特に民間がそこまで多く取得している背景は、ビジネスを始める際の前提条件にISO14001を取得しているかどうかがあるからです。会社として、環境に対する取り組み姿勢、理念がどうなのか。そして着実にそれが実行されていること、このことをお互い確認し信頼関係を築けるからです。ただ、利益だけを追求する経営は終わりました。社会とどうかかわり、どう貢献し、どうルールを守っていくのかISOを通して確認できるからです。自治体とて例外ではありません。多くのサービスを行う一つの事業体であります。区民の皆様に対し、区の環境に対する理念、方針、そしてどういう目標に対しどう実行しているのか、結果も含め公表すべきでしょう。  白井町では17の目的、29の数値目標、58の具体的実施項目を合わせて97項目を実施しています。板橋区では38の目標、88の実施項目に対し、結果の公表も含め取り組んでいます。来年には清掃事業が区に移管されます。それに伴い多くの環境行政を行う必要が出てきます。区としての個性、独創性といっても、基本となるシステムを持って初めて語れるのではないでしょうか。持っていないがゆえに横並び行政となってしまうような気がします。

 次に期待される効果ですが、環境保全効果、これは当然としても、2番目に庁内組織への効果として全職員の環境意識の向上、経費の節減、そして何よりもPLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(点検)、ACTION(見直し)というサイクルをシステムとしているがゆえに、全部課が自らそのPLAN、DO、CHECK、ACTIONを行い実効性を高めていることです。立派な事務事業の進行管理といってもよいでしょう。区民の皆様への効果は区が率先して環境保全に取り組むことによる区民への協力意識の向上、公表することによる行政の透明性の向上、そしてこれは板橋区でお話がありましたが、地元中小企業の方々がISOを取得する際、職員の方のノウハウ提供が非常に喜ばれているとのことであります。必要性と効果は以上です。  
 さて、おととい、荻生議員の質問にもありましたが、環境配慮指針についてお伺いします。この指針は区が一つの事業者、消費者として環境保全のための庁内行動計画となるものか、板橋区における庁内環境管理・監査システム、東京都における都庁エコ・アップ計画と自らの行動指針を従前から持っていました。そしてそれをベースにISOに格上げができたからです。千代田区として、この指針に庁内行動計画まで盛り込んでいけるのか。また、いつ完成し公表することができるのかお伺いします。
 そして確認ですが、このISO14001を区として取得される意思、決意はあるのかお伺いしたいと思います。

公園のごみ問題

 次に、公園のごみ問題について質問させていただきます。原則持ち帰りとなっている公園のごみですが、実際は分別されることなく、缶も弁当箱も一緒にして公園のごみ箱に捨てられているのが現状です。これら無残となったごみ箱は公園に遊ぶ子供たちの目に当然入ります。環境教育の面から早急に何らかの対策が必要ではないでしょうか。9月22日の一般紙の声の欄に、15歳の中学生が投稿していました。その内容を一部紹介します。「僕は中学3年生です。ほんの小さなことでも世の中のためにできることはないかと考え、仲間と活動しています。それは学校の隣の公園に分別用ごみ箱を置き、週に1回ごみを回収することです。僕たちのグループ活動は分別ができて、しかも耐久性のあるごみ箱をみんなでつくり上げることです。放課後ごみの回収に行きますが、時にひどい状態にがっかりしてしまいます」と。私の身近にも、高齢のもう歩くのも不自由するくらいの方ですが、3年以上もある公園のごみ箱を自分で毎日ごみ袋を持ち分別しています。ほかにもそういう方々がきっといらっしゃると思います。公園のごみ問題は地域住民、通勤者、学生滞在者も含みますが、事業者の協力があって初めて解決される問題です。ごみの量としては、年間千代田区の公園からは約670キログラム、家庭ごみと比べると比較になりませんが、かといってこのままでよいのでしょうか。東京都は平成4年にごみの持ち帰りキャンペーンを実施したそうですが、その後断ち切れとなっています。千代田区も平成7年に初めてごみ箱を置かない公園をつくりました。現在59ある公園、広場のうち10カ所がごみ箱なしの公園となっています。最近の環境に対する意識の向上に合わせ、公園のごみ対策をもう一度論議し、対策が必要です。区としての考えをお伺いします。

SOHO支援について

 次に、地域活性化策としてのSOHO、いわゆるスモールオフィス・ホームオフィス支援についてお伺いします。街づくり公社であっても、千代田区として23区の中で最も早く手を挙げた事業にSOHO事業があります。私は千代田区においてこのSOHOをうまく立ち上げることができれば、まち、地域の活性化の決め手になると思います。せっかく早く手を挙げたのだから、千代田区としての特性を最大限生かし、他区に先駆け、成功できればと思います。SOHOを行う際の千代田区の特性は、1つ目に情報も東京の中心に集中するということです。これはSOHOにおいて自治体として先行している三鷹市SOHOパイロットオフィスを運営している中心者の方の言葉で、大変印象に残っています。

 2つ目は、全国どこの自治体もまねることのできない地理的特性、優位性です。丸の内あり、霞が関、永田町、神田、麹町と円形にバランスのとれた地域性です。3番目に、最も強調したい人的優位性です。千代田区には税理士、会計士、弁護士等、事業を行う際、直接会ってしかできない分野で働く人々がいるということです。幾ら情報が発達しても、これらの分野はネット上だけでは限界があります。直接会って仕事上の細かい相談をする必要があるからです。最後に空き地、空き室があるということです。これらが千代田区としての特性かと思います。今や時代は情報化の発展とともに働く形態をも変化してまいりました。今までのような大企業に就職し、年功賃金、終身雇用の安定を目指したものから、本当の自分の実力を試せるベンチャーへの就職、または企業を起こしていく、若者の仕事に対する意識は着実に変わってきていると言えるでしょう。そして在宅で仕事をされる方も着実に増えています。介護のお世話をしながら、また子供の面倒を見ながらインターネットを利用して自宅での仕事も可能となっています。時代はSOHOという働く形態を求めていると言えます。

 そこで、区がインキュベーターの役割を演じられないか。また、推進協議会なるものを地域の方々、商工会の方々を交えて設置できないか。また、三鷹市のようにパイロットオフィス、実験的オフィスを設けられないか。地域サーバーを置いたらどうなのか。また、SOHOについて相談ができるようなコーディネーターの方々を置いてみてはどうか。いろいろ考えられますが、区としての支援はどうあるべきか、お考えをお伺いします。

チャイルドシート着用支援策を講じよ

 最後に、少子化対策としてのベビーシートを含むチャイルドシートの支援について質問をさせていただきます。  来年の4月より6歳未満の児童にはチャイルドシートの着用が義務付けられます。チャイルドシートは1台3万円前後かかり、しかも子供の成長とともに使用期間も限られる。ゼロ歳から2歳まではベビーシート、2歳から5歳までがチャイルドシートと期間も限られます。小さなお子さんをお持ちの家庭には大きな負担となります。千代田区の6歳未満の児童数は1,351名ですが、1,351名の子供の安全と父兄の負担を考えるとき、区として何らかの支援を考えるべきと思います。具体的には購入に対する公費助成、レンタル制度の確立、リサイクル制度の確立、取り付けに関する指導体制の確立などです。多くの自治体が何らかの支援を行っております。区として少子化対策特例交付金を活用するなど、チャイルドシート支援についてお伺いします。  

 以上、区長並びに関係理事者の親切でわかりやすいご答弁をよろしくお願いいたします。(拍手)

清掃リサイクル部長答弁
環境配慮指針及びISO14001について

 大串議員のご質問のうち、環境配慮指針及び環境ISOの取得についてお答えを申し上げます。  現在策定中の千代田区環境配慮指針は、本区の環境保全に関する総合的・長期的な目標と施策の方向性を示すとともに、区民、事業者、行政等が協力しながら主体的に行動をし、環境にやさしいまちづくりに取り組んでいくための指針となるものであります。この環境配慮指針の中心となるものは、環境負荷の低減に向けたアクションプログラム(行動計画)であります。アクションプログラムは、区民、事業者、行政などが自主的・自発的に取り組むべき重要な項目について、具体的な目標や手段を設定し、責任や役割区分を明確にするとともに、その達成度や実施状況などについて点検をし、目標や手段などについて見直しながら目標達成を目指して行動していくためのプログラムであります。

 なお、策定の日程といたしましては、本年度中に策定し、できるだけ早い時期に区民及び事業者等に周知を図ってまいりたいと考えております。

 次に、環境ISOの取得についてお答えをいたします。
 千代田区が一事業者としてISO14001を取得することにつきましては、ご指摘のとおり、循環型社会づくりに向けた区の姿勢を明確にすること、区の率先取得による区内事業者の環境配慮の促進、行政の効率性や透明性の向上、さらには職員の意識啓発などが期待され、大変意義があると認識いたしております。しかしながら、取得に向けての庁内推進体制の整備や監査の仕組みづくりなど、クリアすべき事項が数多くありますので、今後の課題として受けとめ、第三次長期総合計画を策定する中で検討してまいりたいと考えております。なお、認証を取得するためには、ISOの要求事項に沿って環境マネージメントシステムをまず構築する必要があります。したがいまして、環境配慮指針のアクションプログラムの進行管理の中で推進体制の整備など、効果的な環境マネージメントシステムの構築に向けて鋭意努力してまいりたいと考えておりますので、ご了承をお願い申し上げます。

環境土木部長答弁
公園のゴミ問題について及びチャイルドシート着用推進について

 大串議員のご質問のうち、初めに公園内のごみ問題についてお答えいたします。  
 公園内でのごみの状況は、事業所、学校等が多い地域にある公園などで多く捨てられており、そのうち特に汚れのひどい公園につきましては、午後の早い時間帯に清掃するなど、ローテーションを組んで対応しております。対応に限界があるのも事実でございます。公園内でのごみは、ご質問にもあるとおり、利用者が自分で処理することが基本であり、このことが公園を快適に利用できることへと結びつくものと考えております。  
 この基本的考え方に立ち、平成7年8月より神田児童公園からごみ箱をなくし、ごみの量と公園の汚れぐあい等検証を行いました。その結果、大幅なごみ減量と散乱ごみの少ない公園へと効果があらわれました。これを踏まえ、現在、10カ所の公園等でごみ箱をなくし、より快適な利用に供しているところでございます。ごみ箱につきましては、基本的には設置しない方向で考えておりますが、行政のみの判断で決定できることではなく、利用者、地域の方々の理解と協力が必要不可欠であります。公園の快適な利用と環境への意識が向上している状況下からも、今後の公園内でのごみ箱につきましては、極力置かない方向で利用者、地域の方々とも調整を行い、積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力のほどをよろしくお願いいたします。

 次に、チャイルドシートの使用促進についてのご質問にお答えいたします。  子供を交通事故から保護するため、平成12年の4月からチャイルドシートの着用を義務付けた法改正が施行されると聞いております。区におきましては、春秋の交通安全運動の重点課題の一つとして警察署等と協力しチャイルドシートの普及に努めてまいりました。今回の法改正により、チャイルドシートの普及が一層促進するものと期待しております。  
 一方、チャイルドシートのうち、特に乳児用のものは使用期間が限られるため、保護者への負担増となることは御指摘のとおりでございます。しかしながら、子供を交通事故から守ることは保護者の義務でもあります。区といたしましては、今後とも関係機関と協力して、あらゆる機会をとらえ、交通安全の重要性を訴える中で、チャイルドシートの使用促進に努めるとともに、ご提案につきましては、チャイルドシートの取りつけ方法の指導やリサイクルなどを含め検討してまいりたいと考えておりますので、よろしく御了承願います。    

企画部長答弁
地域活性化策としてのSOHO支援について

 大串議員のご質問のうち、地域活性化策としてのSOHO支援についてお答えいたします。

 就労形態の多様化やインターネットなどの情報通信技術の発達、さらには都心部の地価・賃料の低下により、都心においても職住近接・一致型のSOHOという居住形態が近年注目され、三鷹市などでは行政も関与しながら実験が行われていることはご指摘のとおりでございます。  一方、区内には、バブル経済の崩壊後、未利用の土地やあいたオフィスが目立つようになり、少子・高齢化の進行や夜間人口の減少と相まって地域の活力が失われる要因となっております。

 SOHOという居住形態は、こうした未利用の土地の利用を促進し、活力を失いつつある地域の活性化を図る上で有効な手段と考えられます。また、商工振興の側面からの空き店舗の活用策としても効果があると思われます。現在、街づくり推進公社において、都心商業地域におけるSOHOのニーズの把握や、SOHOによるまちづくりのあり方を検討しているところでございますが、今後は区といたしましても、地域活性化策としてSOHOを研究してまいりたいと考えておりますので、ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。    

 

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