16年第3回定例会での一般質問

この質問ができるまではこちらから

 

図書館の大いなる可能性について

〈質問の構成は〉

図書館の大いなる可能性について
 ◆図書館の理念と目的は
 ◆蔵書構成方針と選書基準を公開し、住民の批判と協力を仰ぐべき
 ◆現状での課題と今後の具体策は
  ▼ITを利用した情報へのアクセス
  ▼レファレンスサービスの更なる充実
  ▼大学図書館との連携
  ▼千代田図書館八十年史の改訂版を編纂しては 

 〈質問と答弁の全文〉

 平成16年第3回定例会にあたり公明党議員団の一員として一般質問させていただきます。

 この度、9月1日付けで千代田図書館長として国会図書館より柳与志夫氏を迎えることができました。お伺いすると、新図書館開設の準備を始め、千代田図書館長として現在の図書館運営にもその専門性を発揮してあたられるとのことです。千代田区としては教育委員会事務局次長が図書館長を兼務するという時代が長く続きましたが、この度の本格的図書館長誕生を私は心から歓迎し、またこれを機に千代田図書館が大きく発展することを期待するものです。

 そこで私は「図書館の大いなる可能性について」と題し、大きく3点質問させていただきます。一般に図書館の機能としては、誰もが利用できるように資料を収集し、整理し、保存して、提供することの4つがあるといわれています。いずれもが大事でありますが、私はこの内、資料の収集と提供を中心に質問を行います。
 さて、皆様も気づかれたと思いますが、最近図書館に入ると正面に「図書館の自由に関する宣言」というポスターが掲げられています。今日は図書館長にお願いし貴重な一枚をお借りしてまいりました。これがそのポスターです。このポスターには
「図書館は、基本的人権の一つとして知る自由をもつ国民に資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする。
 この任務を果たすため、図書館は次のことを確認し実践する
第一 図書館は資料料集の自由を有する
第二 図書館は資料提供の自由を有する
第三 図書館は利用者の秘密を守る
第四 図書館はすべての検閲に反対する
図書館の自由が侵されるときわれわれは団結してあくまで自由を守る」

と書かれています。
この宣言について私はさっそく調べてみました。この宣言がなされたのは、昭和29年の全国図書館大会にて採択されたものであり、今年はちょうど50周年の節目にあたること。またこの宣言の主旨が大変すばらしいことであります。まずその主旨のご紹介でありますが、先ほどの最初のところになります。
「図書館は、基本的人権の一つとして知る自由をもつ国民に資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする」というところの説明に、こうあります。「日本国憲法は主権が国民に存するとの原理に基づいており、この国民主権の原理を維持し発展させるためには国民一人ひとりが思想・意思を自由に発表し、交換すること、すなわち表現の自由の保障が不可欠である。中ほど少し略させていただきます。すべての国民はいつでもその必要とする資料を入手し、利用する権利を有する。この権利を社会的に保障することはすなわち知る自由を保障することである。図書館はまさにこのことに責任を負う機関である。」
と、図書館の社会的責務を宣言として明確に謳ったものです。そしてその責務を果たすために先ほど申し上げた凛としてゆるがない五つの実践項目となったというものです。
 このような意義のある宣言を図書館入り口に掲げられたことは大変すばらしいことです。以上のような図書館の責務を始め重要性や可能性を図書館、行政、住民が認識していくことは今最も必要なことではないでしょうか。新図書館長の決意をここに見た思いがします。

 さて、学歴社会から生涯学習社会へ、また工業社会から情報化社会へとも言われる今日、一人ひとりのニーズは多様化し高度化してきています。ITの急速な進歩は、図書館についても目録カードを図書館に行って調べなければならなかった時代から、自宅にいながらの蔵書検索を可能とし、また広域での公共図書館どうしの連携も進み図書の相互貸借もスムーズに行えるという時代へと変わりました。さらにまだ少ないですが図書館によっては、館内のパソコンから各種データベースに無料でアクセスできることも可能となりました。これらのITによる知識や情報へのアクセスへの飛躍的な進歩は多くの図書や資料のオリジナルを所蔵する図書館へのニーズを高めています。千代田図書館がOPAC(館内パソコンを利用した蔵書目録検索)を開始したのが昨年の4月から、また自宅のパソコンから同じように検索と予約ができるようになったのが昨年の10月からです。来館者数は千代田図書館が一昨年14年度24万7000人から昨年度は26万5000人へ、同じように四番町図書館も14年度19万1000人から21万5000人へ飛躍的に伸びているのはインターネットを利用した検索が可能となったことも原因の一つであると思います。

 千代田図書館の歴史についても若干述べておきたいと思います。
今から36年前になりますが、昭和43年3月に「千代田図書館八十年史」が発刊され、そこに詳しく記されています。明治20年に千代田図書館の淵源である大日本教育会付属書籍館(しょじゃくかん)(当時は書籍館と書いてしょじゃくかんと呼んでいたそうです)が開館したこと。その際、年齢制限を設けず誰もが閲覧できるようにしたこと。近代図書館の発祥となりましたし、日本で最初の児童図書館ともなりました。当時の新聞は、このことをどう報じていたのかというと、(明治20年)1月12日の読売新聞一面になります。「神田の書籍館(しょじゃくかん) 大日本教育会にて今度神田一ツ橋通町(とおりちょう)21番地へ書籍館を設け来月中旬より広く公衆の閲覧に供せらるる由にて東京図書館よりあまたの書籍を貸与せられしという、かかる設立の各区に一箇所くらいづつあらんと願うなり」と、紹介してます。以後、大日本教育会付属書籍館は、場所も変わりましたが、名前も一橋図書館、駿河台図書館と変わり今の千代田図書館になったことが書かれています。今も本を借りると駿河台図書館の蔵書印が押されているものがあります。いずれにしても日本で誰もが閲覧できることを可能にした最初の公共図書館であり、児童図書館としては最初となった歴史ある図書館ということです。
 この八十年史は当時区長でありました遠山影光氏が編纂されたものですが、遠山氏の序文がまたすばらしい内容となっています。序文には、
「そもそも、この八十年史の意図するところは、たんなる一地方公共図書館の沿革ないしは事業の説明をしようとするものでなく、開国以来、多くの試練を経たわが国家と国民の足跡と、戦争と平和の谷間で激動を続けた社会世相を、社会教育の砦である図書館という視点にたってとらえた生きた記録というところにほんとうの意義を見出すものである。(中略)近時、情報諸機能の飛躍的発達と社会の急激な変化にともなって、図書館のあり方に多くの問題がなげかけられているが、この八十年史がこれら諸問題の解明と公共図書館の再評価の契機となり、また、さらに関連する文化風土史、社会教育史等の発掘と研究を促す一石となるならば望外の幸せである。」
と。まことに意義のある貴重な図書館史を編纂されたと感心しました。

 図書館の自由に関する宣言から図書館の社会的責務を、急速なIT技術の発達にともなう図書館へのニーズの高まり、そして歴史ある千代田図書館を述べましたが、これらをふまえるとき、改めて千代田図書館としての理念と目的を明確にすることが必要ではないでしょうか。そして繰り返しになりますが、図書館、行政、住民がその理念と目的を共有することが何よりも重要なことと考えます。そこで最初に千代田図書館の理念と目的をお伺いいたします。

 次に蔵書構成方針と選書基準についてであります。
公立図書館のような限られた予算のなかで、利用者(潜在的利用者も含む)や住民の多様化するニーズに応えていくためには、どういう蔵書(コレクション)を構築していくのかは今や、最大の課題といってもよいと重います。言わば図書館の理念と目的にあった蔵書構成をいかに作っていくかであります。東大の根本彰教授は、そのことに関して、図書館は「知」(資料・情報)を利用者に媒介する場であり、そのための、蔵書(コレクション)は最も重要な手段であると述べられています。図書館によっては、地域住民を含む図書選定委員会を設置して決めたり、司書を中心に図書館内で合議して決めたりされています。特に一般図書については、TRC(図書館流通センター)や大手書籍店が持ってくるもののなかから図書を選んでいく作業となります。また専門図書やいわゆるR(レファレンス)ブックである参考図書はどうそろえれば利用者のニーズに応えられるのかなど検討します。さらにもっとも重要なことですが地域資料の収集については千代田区の特性でもありますが、大変多くの文学者や文化人が住まわれており、関係する施設も多く存在しました。これも明確に収集方針の中に定めて網羅的に収集し、他(た)にはない貴重な文化と歴史を残すようにすべきです。そういう図書館の姿勢があってこそ貴重な資料の散逸を防ぐことになると思います。

 日本において収集方針(最近は蔵書構成方針と言っていますが)の成文化と公開が提起されたのは、先ほどの"図書館の自由に関する宣言"が昭和54年改定されたときです。それは、実践5項目の第一「図書館は資料収集の自由を有する」の説明部分にあたります。こう説明されています。

  1. 図書館は、国民の知る自由を保障する機関として、国民のあらゆる資料要求にこたえなければならない

  2. 図書館は、自らの責任において作成した収集方針にもとづき資料の選択および収集を行う」

  3. 図書館は、成文化された収集方針を公開して、広く社会から批判と協力を得るように務めると。

 公共図書館での例を一つ挙げると、私が先日訪問した調布市立中央図書館があります。そこでは資料の収集・保存・除籍に関する方針を定めて公表しています。

  1. 方針の目的には、「知る自由と学ぶ権利は、市民の基本的権利である。図書館は、図書及びその他の資料を収集、提供することによってこれを保障する役割を担っている。調布市立図書館は、この役割を果たすため、資料の収集・保存・除籍に関する方針を定めるものである。」と。

  2. 収集の基本方針としては、
    @国民の知る自由を保障する図書館の任務を確認した「図書館の自由に関する宣言」の精神に基づいて収集の自由を実践するため、次のことを尊重して収集を行う、とし以下4項目。
    A変動する社会の状況をとらえ、市民の要求・関心にこたえた蔵書構成をめざし以下の資料を収集する、とし以下9項目。
    B市民の図書館資料全般に対する希望、批判は積極的に受けとめて検討し、収集の参考にする。市民が購入を希望する個々の資料については、その資料の図書館での利用状況を充分予測し、資料別収集方針や当該年度の収集計画とも照し合わせた上で、購入を判断する。
    C中央館と分館は、中央館を中心とし、一体となってそれぞれの役割に応じた収集を行なう。
    D資料の収集は購入を原則とするが、寄贈・寄託・他機関との交換等による入手資料も活用することとし、その受け入れは当方針に基づいて、当館が判断する。
    と、非常に明解であります。

 他にも先進的図書館はこのような方針や基準を公開し、住民の批判と協力を仰ぎ運営されています。しかし、まだまだ全体としては策定し公開している比率は少ないのが現状です。ちょっと古いデータで恐縮ですが、日本図書館協会が平成7年に調査した結果によれば、全国で3000館ある図書館の内、明文化した収集方針があり、住民にも公開しているところはわずか150館、明文化された収集方針はあるが公開はしてないが、316館に止まるという大変残念な結果となっています。図書館として積極的に資料収集方針また選書基準(または選択基準という)を公開していく必要があります。そこで、千代田図書館における資料収集方針はどのようなものか、また今後公表していくのか、お伺いいたします。

 次に、現状での課題と今後の具体策についてであります。
 私は、このことを考えるポイントは一つだと思います。それは、誰もが求める知識や情報にアクセスできることこの一点であります。どんなに豊富な資料や有益な情報が図書館にあってもそこにアクセスできず利用されなければ何の価値もありません。利用され一人ひとりが本来持っている可能性を自ら開くことができるからこそ、図書館の大いなる可能性というのではないでしょうか。
 図書館の大いなる可能性というフレーズは、経済産業研究所研究員の菅谷明子氏がよくNY公共図書館を例にして使われる言葉です。菅谷氏は
 「民主主義は、情報が幅広く公開され、それに誰もがアクセスできることが大事なのだという共通認識がアメリカ市民にはある。それを支えているのが図書館であり、ある意味で図書館は民主主義の象徴でさえあるのだ。単に教養を高めるためという日本の図書館への意識との違いは大きい。」
と。
 そしてNY公共図書館の例を4つ示しています。

  1. 行政情報から地域のチラシやNPOの報告書、舞台のビデオまで独自のコンテンツを含めた豊富な媒体を蓄積していること

  2. より的確な情報にアクセスできるように、多角的で使いやすい検索システムつくっていること。

  3. 記録されたものだけでなく、講座やシンポジウムなども情報のありようだとしていること。

  4. デジタル情報の活用など情報を提供するだけではなく、利用者向けにどうしたら目指す資料を探せるかといったことを教える講座まで開いていること。

 などであります。
 さすがアメリカは歴史ある図書館先進国と感心させられます。
 千代田区でも、千代田図書館の歴史は先ほど述べましたが、昨年の江戸開府400年記念事業で大変好評だった江戸・東京切絵図には、九段の塙保己一の和学講談所跡、私立大橋図書館跡、麹町の麹町教授所跡などが紹介されています。それに千代田図書館があります。いずれも共通するのは一般大衆のため、公共のために開かれたという点であります。一部の特権階級だけの学問や図書でなく広く門戸を開放したという点にその特徴があります。
 これらの歴史はアメリカに劣らぬものがあります。以上を踏まえ、誰もが知識と情報にアクセスできることという観点から、千代田図書館の課題と具体策を整理すると3点に集約できるかと思います。それは
最初に、ITを利用した情報へのアクセスをどう整備していくのか
2番目に、レファレンスサービスのさらなる充実をどう図っていくのか
3番目に、この月曜日には日大法学部の図書館(地上7階地下2階)もオープンしましたが、千代田区の特色として大学が集積していることがありますが各大学図書館との連携は区民にとっても大きな財産となっています。そこで連携利用は充分にできているのか。
という3点であります。

  1. ITを利用した情報へのアクセスについては
    @パソコンが利用できる環境の整備
    A各種データベースの利用を可能にすること
    Bパソコンを利用しての検索方法などの講座・講習会などの実施
    などが課題として考えられます。

  2. またレファレンスサービスの充実につては
    @先ずは人材の確保ですが、専門職としての司書の方は現在、千代田図書館で6名、四番町図書館では2名配置されていますが、交代などを考えるとまだまだ十分とはいえません。職員の内9割以上が司書という浦安市立図書館のようにまでいかなくても、もっと増やすべきだと思います。四番町図書館では家族でよくこのレファレンスサービスを利用させていただいていて本当に感謝しています。娘の場合は、レポートの作成のためにテーマのもと何か良い本はないかと一緒に探してもらったり、私の場合は、先ほどの大日本教育会付属書籍館の開設の記事を見たいといった具合です。CD版からでしたが、当時の新聞を縮小にはなっていますが、そのままコピーできた時は図書館のすばらしさを改めて実感しました。また0歳児検診のときのブックスタートの千代田区版ハローブックでも司書の方のアドバイスや読み聞かせは保護者の方々にも大変喜ばれていると聞いています。このように専門職としての司書の役割はますます高まっています。
    Aまたそれにともなう課題としてレファレンスに必要な各種データベースや参考図書の整備はどうするのか、
    Bレファレンスというサービス自体をもっと知ってもらうために、このような相談もできるのか、と相談を例示してみるのも一つの方法ではないでしょうか。

  3. 次に大学図書館との連携についてですが、一年が経過し、
    @まずはどのくらいの利用実績があったのか。
    A年間利用料がネックになっていないか。
    B実際は、データベースの利用は学生などに限定されていて使えないのでは。
    C視聴覚コーナー(オーディオビジュアル関係)の利用も実際には難しいのでは。
    など、一度利用の実態を調べ本当に連携の実があがっているのか検討してみてはどうでしょうか。私は大学図書館を責めているのでは決してありません。図書館の連携は、あくまで自らの図書館でやむなく資料や情報が不足していた場合に限るのが当然だからです。あくまで利用者が求める知識や情報へのアクセスができているのか、その点であります。

 以上、私なりに3点指摘させていただきましたが、これらの点をふまえて現状での課題と今後の具体策について答弁をお願いします。

 最後に、提案が一つあります。それは「千代田図書館八十年史」の改訂版を出してはどうかということであります。八十年史は明治100年記念を兼ねて編纂されたそうですが、この度の文化芸術基本条例を記念して、もしくは新図書館オープンに合わせて、公共図書館のあるべき姿を遠山元区長は社会に問いましたが、時代も大きく変わり改めて公共図書館のあり方を、その後の歴史をとどめながら編纂できたら良いと考えますがいかがでしょうか。ご意見をお伺いします。

 以上、"図書館の大いなる可能性について"提案も含めて質問させていただきました。
先進的な取組みをされている鳥取県の片山知事は「知的立国は図書館から」と、佐賀県の古川知事はマニフェストのなかで「日本一の図書館先進県」と、それぞれ明確に図書館政策を発表しています。
図書館について歴史ある千代田区として前向きな答弁を期待し私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

以下答弁
教育委員会事務局次長答弁

 大串議員のご質問にお答えいたします。

 まず一点目の千代田図書館の理念と目的でございますが、ご指摘のとおり、千代田図書館は長い歴史と伝統のある図書館です。その伝統を踏まえつつ、情報社会を迎えた公共図書館の役割を果たすため、従来から重視されてまいりました教養・娯楽に加えて、生活や仕事の改善に役立つ資料提供とレファレンスサービスの充実に努めております。さらに平成19年度の新千代田図書館 開館を契機に、国際化、情報化に対応するとともに、千代田区の特性を生かした21世紀にふさわしい図書館を目指していまいります。
 具体的には、インターネットを利用した情報ポータルシステムの構築、神保町の古書店街や出版社との連携、また高齢者、児童、障害者、ビジネス利用など、区民各層ごとのニーズに対応したサービスの提供等を行ってまいりたいと考えております。

 次に資料収集方針の公開につきましては、図書館の自由に関する宣言に基づく資料選定の基本的な考え方と、文学、自然科学など、分野別の収集基準を盛り込んだ「千代田区立図書館資料収集方針」を平成13年度に作成しております。今後は図書館のホームページに掲載し、広く図書館に対するご意見を伺ってまいりたいと考えております。

 3点目の情報アクセスの向上についてでございますが、新千代田図書館に向けて、情報技術の活用といったハード面とデータベースの導入に代表されるソフト面の両面での情報サービスの充実を図ってまいりたいと考えております。また、レファレンスサービスにつきましても、一層の高度化を図るよう機能の拡充に努めてまいりたいと思っております。
 区内大学図書館との連携につきましては、現在、6大学、7図書館と協力関係を結んでおり、今後は順次残りの大学図書館とも協力関係を築いてまいりたいと思っております。なお、ご指摘のとおり、現状では、各大学によって区民利用の条件が異なっております。設置主体が民間の学校法人ということもあり、難しい点がございますが、できる限り区民の使いやすい共通の条件が設定できますよう努力してまいります。

 最後に、「千代田図書館八十年史」改訂版の編纂についての提案でございますが、同書の発行から既に36年がたっております。その間の歴史を埋める資料の収集を含めて、どのような形でご提案の主旨に沿うことができるか、検討してまいりたいと思っております。

〈参考〉

新図書館長柳氏の新任のご挨拶

「みんなの図書館 来ぶらり第98号」に掲載されたものを本人のご了解を得てここに参考としてご紹介させていただきました。

 図書館の向かうところは?

 情報化社会の到来が言われ始めてから既に四半世紀が経ち、今や「知識社会」の実現が話題になっています。図書館がそのような知的流行に右往左往する必要はありませんが、なぜ情報から知識に社会の関心が移ってきたかについてちょっと考えてみても良いと思います。勿論情報の価値が下がったわけではありません。むしろありあまる情報をどうやって選択・編集し、自分の知識として身につけ活用していくかの段階に進んできたということでしょう。その意味で公共図書館もこれまでどおり資料や情報の提供をきちんと行っていくのは当然ですが、そこから一歩進んで個々の利用者の方や社会各層の知識形成とその活用につながる新しいサービスの展開を考える必要が生じています。
 平成19年度の新千代田図書館の開設に向けて、電子化や情報技術の利用といった図書館共通の課題と合わせ、千代田区の特性を生かした新しい図書館サービスの展開をめざしたいと考えています。区民、利用者の皆様、関係各位のご理解とご意見をいただきながら進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。 

千代田図書館長 柳 与四夫

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