18年第4回定例会での代表質問

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〈質問通告〉

▼「子どものための教育」実現のために!

1.自治体の教育行政のあり方が根本から問われている。いわゆる教育改革である。真に「子どものための教育」を実現するために区としてどのようにこの教育改革を進めるのか。

2.改革の具体策として
 @学校運営連絡会の役割と今後の方向性は。
 A子どものいじめや虐待の問題から、子どもと保護者そして教員からの相談に応じられるスクールカウンセラーの役割はますます重要となっている。そこで小学校、中学校でのスクールカウンセラーのさらなる充実 策は。
 Bテレビや新聞雑誌等で流されることが中立なのか、正しいのか、偏っていないのかを情報の送り手側の事情も考え合わせることで読み解いていこうというメディアリテラシー教育は重要だが、区として実施の予定は。

<質問の全文>

 平成18年第4回定例会にあたり公明党議員団を代表して質問を行います。 

 学校でのいじめによる自殺や家庭での虐待など子どもに関する悲惨な事件が相次いでいます。いったい子どもの周りで何が起こっているのでしょうか。また、子どもは死を賭してまで私たち大人に、また社会に対して何を訴えたかったのでしょうか。私たち大人は、子どもたちをそこまで追い込んでしまった原因はどこにあるかを探り、今後何をなさねばならないのかを真剣に考えていかねばなりません。今、自治体における教育行政のあり方が根本から問われているのも、また真に「子どものための教育」を目指して改革の道筋が問われているのも、多くの国民がこのいじめや虐待の問題解決を教育の現場に期待しているからではないでしょうか。
 区長は今定例会招集挨拶で、最初にこのいじめの問題をとりあげこのように述べられました。「いじめについて何故このようなことが子どもの中で起きるのか。いじめは単に子どもの問題ではなく、大人社会の投影であり現代社会の『自分さえ良ければ、自分の身だけ守れれば』という周囲を気遣われない風潮が子ども同士の関係にも影響を与えている。だからこそ家庭、学校、地域社会が真剣に取り組んでいかなければならない問題である」と。私もその通りだと思います。現在の日本社会の風潮ですが区長が指摘された他に特徴としては、@排除の理論、Aマスコミなどの無責任な報道にみられる「いじめ肯定の文化」、B選別主義などがあげられるでしょう。いってみればこれらは大人社会の負の部分ですが、そのしわ寄せは全て子ども達へ及んでいます。「僕が僕であるために」、「もっと自分らしく生きたい」と子どもたちは心から叫び、悲鳴をあげているのです。
 この排除する社会も選別される社会も、今日まで教育を手段としてきた結果出来上がった社会でもあります。教育を手段としてきた歴史は、明治の「富国強兵策」も含めればすでに100年以上続いてきたことになります。明治18年日本で初めて内閣が発足し、その初代文部大臣森有礼(もりありのり)の以下の言葉にそれは象徴されます。「諸学校を通し学政上に於いては生徒其の人の為にするに非ずして、国家の為にすることを始終記憶せざるべからず」と。つまり全国に学校を作るもこれは生徒・子どものためではなく国のためであることを忘れてはならない、と。
 現在の社会は過去の教育の結果であり、現在の教育は将来の社会を作るといわれます。教育と社会はいわば因果関係にあるわけですから何のための教育を行うのか、また受けるのかという教育の目的がきわめて重要であります。そして社会の風潮は社会全体の教育力や家庭の教育力にも影響を与えています。特に家庭における虐待は、本来自分の子どもを真っ先に理解し、認めてあげなければならない親が逆に子どもを排除し虐待してしまう。目を覆いたくなる本当にかわいそうな事件ばかりです。江戸時代は「社会が総力をあげて子どもを育てる社会」であり、世界に類をみない高度な教育が行われていたことを、先日の勉強会でお伺いしました。現在の180度異なる社会を考えるととても残念で仕方がありません。
 私たち公明党は、21世紀を「教育の世紀」と位置づけ今後の教育改革の基本的視点として「人間のための教育」と「現場からの改革」の2点を掲げています。「人間のための教育」とは、戦前の富国強兵策や戦後の経済至上主義のように教育を手段と捉えるのではなく、子ども一人ひとりの能力と可能性を引き出し育てることにより「子どもの幸せ」それ自体を目標とする教育であります。また「現場からの改革」とは上からの改革ではなく、子ども、保護者、教員などが抱える悩みを直視し、その意見が生かされる教育改革であります。子どもに対するいじめや虐待をなくすためには、現場である自治体レベルで家庭、学校、地域の連携による「人間のための教育」、「子どものための教育」を実現していくことこそが大事であると思います。現在の子どものおかれた状況を考えると一刻も早くそのための道筋を示す必要があります。
 さて、区として現在の教育行政の課題を明らかにし、教育改革の道筋を示すことについてであります。
広い意味での子どもの教育に関し目的を明確にした上で、誰がどのようにして権限と責任を担うのかという点であります。そしてその権限と責任が果たせるような体制を整えていくことが道筋としては重要だと思います。
 まず教育委員会制度の本来の役割・機能を確認しておきたいと思います。旧来の国・文科省→都道府県教育委員会→区市町村教育委員会という縦方向のみの委員会制度であるならばすでにその役割は終えています。行政委員会としての教育委員会の意義の一つに首長の権限集中と一元化を牽制、抑制し、多元的な政策決定と行政運営を図ることがあげられています。ここではあくまで教育の政治的な中立と継続性を担保するという意義も入ります。もう一つは、住民自治の仕組みとしての教育委員会であります。このことについては引用しませんが「地域教育行政の組織及び運営に関する法律」の序章「本法の理念」の1でありますが、「地方自治の尊重」の項に明確に謳われています。つまり教育委員会の本来の役割・機能としては、政治的中立を保ちながら多元的な政策決定を行うこと、そして住民自治の仕組みとしての教育委員会であります。しかし、現実には地方分権が行われるつい最近までこのような理念とは裏腹に国よる上意下達のシステムとしての機能が主でありました。区の教育委員会は、ほとんどの権限を文科省や都の教育委員会に握られ、国の方針に従って学校現場を管理する役割しか担うことができませんでした。平成12年の地方分権により、都の教育委員会より区の教育委員会へ教科書の採択権や教育課程の受理など権限の委譲がなされました。今後も地方分権のさらなる進展に合わせ、教員の定数や配置そして人事権等の委譲がさらに進むことでしょう。一方、住民の教育に対する関心も高まっています。このような中、教育委員会として持っている専門性と中立性、公正性を保ちながら、本来の住民自治の仕組みとしての役割・機能はますます高まっていくことと思います。
 教育委員会のこうした状況を前提に、子どもの教育に関して権限と責任をどうするのかという点でありますが、子どもの教育ということでは教育委員会と首長部局にその範囲はまたがっています。当然、家庭や地域での教育もあります。また幼稚園に対して保育園、公立学校に対して私立学校など教育委員会と首長部局が類似の所管をそれぞれ持っているということであります。このような状況に教育に対する権限と責任についてはいろいろな意見があります。例えば@教育委員会の権限を強化し国の関与を強める、またA教育委員会を廃止してすべて首長の権限とする、またB教育委員会の設置については自治体の任意とする、などであります。私はいずれも短絡的過ぎるのではないかと思います。東大の教育行政学教授の小川正人氏の以下の意見に賛成であります。それは、「首長の指導力と教育委員会の合意形成システムがかみ合う仕組みを作り、両者が連携して権限と責任を持つようにしてはどうか。またその場合、教育委員会の持っている政治的中立性や継続性の確保は今まで以上に担保されねばならない」と主張されています。これならば教育委員会の地方教育教行政法に謳われた理念も生きるし、分権が進む中、首長が教育行政に責任を負わないという不自然も解消できると考えるからです。
 「子どものための教育」の実現に向けて、今日まで曖昧にされてきたといわれる権限と責任という点について、教育委員会の役割・機能を確認しながら述べさせていただきました。
 子どもに対するいじめや虐待の問題解決を教育の現場に期待する熱意と関心は、制度発足から60年を経た今、自治体における教育行政のあり方を大きく変えようとしています。
そこで、区として教育行政のあり方またこの教育改革をどのようにして進めようとしているのか。その基本的な考え方を区長並びに教育長にお伺いいたします。

 次に改革の具体策についてであります。

 最初に学校運営連絡会の役割と今後の方向性についてであります。
 この学校運営連絡会とは、「開かれた学校づくりを一層推進するため、保護者や地域住民の学校運営への参画を求めるとともに、家庭・地域社会の教育力を最大限に活用する。また外部から受けた評価とともに具体的改善策を公開し、新たな評価を得るというサイクルを構築する」となっています。メンバーとしては、学校によって若干の違いはありますが、校長を始め、PTA、民生委員、青少年委員、保護司、地元町会などであります。まさに家庭、学校、地域の代表者がそれぞれ入っています。役割としては一般的に、@保護者や地域住民等から様々な意向や要望を学校運営に反映させること。A学校と家庭と地域とのコミュニケーションを通して家庭や地域住民等からの強いサポートを得ることにより学校教育をより良いものに改善していくこと、とされています。B私はさらにもう一つ加えたいと思います。それは先ほど述べました住民自治の仕組みとしての役割であります。地域の教育課題を皆で議論し、必要な教育政策は教育委員会に提案するなどができるようにしてもよいでしょう。そのために公正性と透明性を確保できるような基本的なルールを皆で定めてはどうでしょうか。まさに「現場からの改革」につながることと思います。そこで、この学校運営連絡会の役割と今後の方向性についてお伺いいたします。

 次に、スクールカウンセラーの更なる充実についてであります。
 スクールカウンセラーとは@いじめや登校拒否等の問題解決と予防のための臨床心理士などの専門家であり、A学校で児童・生徒の生活上の問題や悩みの相談に応じ、指導・助言を行う者となっています。またスクールカウンセラーの学校での仕事の主なものは以下の5つであるとされています。

@子どもの面接
A保護者との面接
B教師とのコンサルテーション
 このコンサルテーションとはカウンセリングとは異なり教師の個人的な悩みの相談ではなく、教師とともに子ども理解を目指したり子どもへの対応を一緒に考えたりということを意味します。お互いの専門性を尊重しつつ子どもの状態をどう理解すればいいのか、子どもにとって必要なことは何かなどを正面から話し合うコンサルテーションは双方にとって大きな意味があることとなっています。ここで大切なことは教師とカウンセラーとの間の信頼関係に基づく連携にあるとされます。
C外部との連携
 これは外部の専門機関との連携ですが、学校だけでは解決できない場合、児童家庭支援センター内の相談室や児童相談所などとの連携であります。
D研修・講演の実施
 これは学校現場ではニーズが高く、間接的に大きな効果があるとされています。例えば子ども理解の研修、カウンセリング研修または事例検討会などであります。保護者とのグループカウンセリングも入ります。
 以上がその内容ですが、子どもを始め、保護者、教員にとってもスクールカウンセラーの果たす役割はきわめて重要となっています。
 中学校におけるカウンセラーの派遣は東京都の事業で週に1日8時間で年間35回となっています。小学校・幼稚園へは、こちらは区の事業で、中学校と同じく週1日年間35回となっており、1日あたりの時間は3時間となっています。派遣される曜日や時間に融通がききませんので緊急性を要したケースに直面したとき教師の対応と連動してのカウンセリングが受けられない、また子どもが「相談してみたい!」というタイミングで受けられないということもしばしばあると聞いています。よって派遣回数を増やすこと、また勤務時間に融通を持たせるなどさらなる充実を考えてはどうでしょうか。小学校については受けた内容別の実績があります。16年度、17年度ともに登校拒否でのカウンセリングだけをとってみてもその件数は約70件に達しています。これは教員と保護者とのカウンセリングが主となっています。また保育園、児童館への派遣も今年度から始まって大変喜ばれていることと思います。
 子どもたちの心の問題解決と予防そして保護者や教員の相談に応じるスクールカウンセラーのさらなる充実を図る必要があると考えます。ご所見をお伺いいたします。

 最後に、メディアリテラシー教育の実施についてであります。
 このメディアリテラシー教育は、欧米、特にカナダやイギリスそしてアメリカなどですが、小学校の授業において行われています。メディアリテラシー教育とはテレビや新聞雑誌等で流されることが中立なのか、正しいのか、偏っていないのかを情報の送り手側の事情も考え合わせることで読み解いていこうというものです。カナダの小学校では日本でいう国語の時間ですが、その内容は「読む」、「書く」、そして「口頭と映像によるコミュニケーション」の三つからなっていて「口頭と映像によるコミュニケーション」がメディアリテラシー教育にあたります。英国ではカナダと同じく国語の時間にメディアリテラシーの学習を受けています。英国映画協会が教材開発、教員トレーニングなどにおいて全面的に協力してくれています。
 メディアの子どもに与える影響は計り知れないものがあります。日常無制限に流され続けているテレビは、番組にもよりますが、人をバカにしたり欠点をあげつらってそれで笑いを取って視聴率を稼ぐというまさに商業主義一辺倒で子どもへの配慮など微塵もありません。電車に乗ると今度は低級週刊誌の広告です。毒々しいタイトルがいやおうなしに目に入ってきます。最近ではさらに無秩序なインターネットが加わります。まさに日本社会はいじめを「肯定」しているようなものです。昔は江戸川乱歩のように子ども向け推理小説には殺人事件は扱わなかった、そういう配慮がありました。今はもうそのような配慮もモラルもなくなりました。モラルなき日本のマスメディアの豪雨に今の日本の子どもたちは無防備なまま立たされています。メディアリテラシー教育はメディア側そして権力側の主張の嘘を読み解ける力を養うものです。できれば子どもと保護者が一緒に学習できるようにしてはどうでしょうか。区としてこのメディアリテラシー教育実施の考えはないのか、お伺いいたします。
 以上、「子どものための教育」実現に向けて、基本的な考え方と改革の具体策について質問させていただきました。最後に、「希望対話」3巻に掲載されていた中学生の詩を紹介し、私の質問を終わりたいと思います。

 悲しくてつらい時もあった
 何もかも捨てて 逃げたい時もあったんだ
 だけど がんばったよ
 私を受け入れてくれる人が一人でもいたから
 認めてくれる人が一人でもいたから・・・
 うれしかったから・・・
 まだ 心の中は不安と恐怖と孤独で いっぱいだけど
 信じてくれる人のために
 認めてくれた人のために
 ・・・それと自分のために
 だから“負けないよ 絶対に”

 以上です。 
 区長、教育長、関係理事者の前向きな答弁を期待しています。ありがとうございました。

<区長答弁>

 大串議員のご質問にお答えいたします。

 60年を経た地方教育行政における教育改革の方向についてというご質問でございますが、詳しくは教育長の方からお答えすると思います。
 まず、私の教育に関する認識を申し上げます。
 教育というのは、この2つの字を分解いたしますと、「教え育てる」ということで、この「育てる」というのは、どちらかというと、他動詞であります。私はむしろこの「育」というのを「育つ」という自動詞としてとらえていきたい。まさに、子どもが自ら育っていくという、そういうふうに私は教育を認識しております。したがって、今回の招集あいさつの中でいじめの問題について私なりに申し上げましたが、その中で、「子どもの周りでいじめがあったときは、子ども自身が解決する力を培ってもらいたい」というふうに申し上げたのも、ある面では子ども自身が育つのが本来の教育のあり方だというふうに思っております。人間もそうですが、子どもも一人一人が違います。その違いをまず子ども自身が受けとめていただきたい。受け入れてもらいたい。相手を思いやり、そして友達を大切にする。そのことが自分を大切にし、そして他人の命を大切にするという、そういうことに私はつながるだろうと思います。まさに、子ども自身が社会的な規範だとかルールというものを身につけていただきたい。命の大切さというものをきちんと自らができるように行動してもらいたい。これはもちろん、教育だけではなくて、親とか家庭というものも役割はあるだろうと思います。このことは、私は学校における学力だとか勉強以前の問題だろうと思います。ぜひ教育という義務教育の中でそのことを、子ども自身が自ら育つということを私は教育の中でお願いをしたいと思います。
 具体的には、その中で私は子どもが日々成長しているということを信じております。そして、様々な子ども自身が体験だとか出会い、そうしたことを通じて、希望だとか夢というのを時間をかけても持てる、そうしたことが本来の私は教育のあり方だろうと思います。そのために、私は千代田区の先生は必死になって教育の現場で頑張っているというふうに思っておりますし、今日の置かれた状況の中で、先生方は親だとか子ども、学校との心のかけ橋になるように、私は大変な努力をしているというふうに思っておりますので、先生方がそうした努力ができるように、これからも教育委員会をバックアップしていきたいという思いであります。
 ご承知のとおり、千代田区の学校は、長年にわたって、地域の皆さんの思いが凝縮してできているわけでございます。ある面では、「学校は心のふるさと」というふうに多くの区民の方が思っているだろうと思います。したがって、単に学校は在学の時代だけではなくて、私は未来永劫にわたってまちの一部であり、そしてある面ではホームベースだと思います。学校は、ある面では地域の未来の種としての活動の拠点でもあるし、そうした歴史と伝統をしっかりと学校の先生が受けとめてやっていただきたいと思います。
 そのためには、やはりどうしても学校の先生の千代田区への私はロイヤルティというのが必要だと思います。ある面では、今採用権が都道府県にありますが、これをぜひ採用権を区の方に移譲していただきたいという思いでございまして、これは珍しく東京都と区は一致しております。ぜひそうした方向でこれからの学校、あるいは教育委員会の運営を私自身は考えていきたいと思いますし、多分、この点については教育長も考え方は同じだろうと思います。

 なお、詳細及びその他の事項については、関係理事者をもってご答弁をいたさせます。

<教育長答弁>

 大串議員の教育の基本的な方向についてのご質問にお答えいたします。
 学校教育を推進するためには、学校教育の組織的・継続的な実施がまず求められると思います。義務教育でありますので、全国的に一定水準を確保するということもまた要請されておるところでございます。このため、学校におきましては、教育課程の編成、あるいは実施されるカリキュラム等に一定の基準を設けまして、国全体としての統一性を保つことが必要であろうと思います。また、地域や学校の実態に応じた教育を実施するということも当然必要でございます。各学校の実態や児童の発達段階に応じて効果的に行われることが重要でございまして、各学校の教育活動の創意工夫による展開が求められております。
 以上のような観点から、国におきましては教育課程の基準を定めているところでございまして、平成14年の改定による現行学習指導要領におきましては、各学校が一層創意工夫を生かし、特色ある教育、あるいは特色ある学校づくりを進めることができるようになってきているということも実態としてございます。
 そこで、本区の教育委員会といたしましては、まず、子どもに生きる力をはぐくむということでございます。そのために、一人一人の能力・適性に応じた教育を進めするということが重要であると考えてございまして、基礎・基本の確かな学力の定着とか、少人数指導の充実、あるいは総合学習の時間や体験学習の充実、こういうものに力を入れているところでございます。
 次に、教育の地方分権を進めるということで、これが必要かと考えてございます。そのために、地域に根差した学校づくりを進めるために、学校の自主性・自立性を進めることが重要であると考えてございます。そのために、学校長のリーダーシップ、あるいは権限・裁量権の拡大、あるいは学校管理規則を見直しまして、教育委員会の権限を学校現場に委譲するというようなことも考えてございます。それから、開かれた学校づくりを推進するということで対策を進めているということがございます。
 いずれにいたしましても、教育改革を推進するためには、日々児童・生徒に接し、実態を把握している学校自身の改善に向けた創意工夫が大きな柱の1つであるというふうに考えてございまして、学校自身の意欲を引き出し、それを改革施策というふうに結びつけていくことが重要だというふうに思っておりますので、教育委員会と区長部局の連携のもとに、学校を支援してまいりたいと思っております。

 次に、ご提案の教育改革の具体策についてお答えいたします。

 まず、学校運営連絡会について申し上げます。
 学校・幼稚園・こども園が保護者や地域住民の期待に応え、連携協力して子どもの健やかな成長を図っていく観点から、学校評議員の設置が求められたものでございます。本区におきましては、平成13年度より、全学校・園に学校運営連絡会を立ち上げ、地域に根差した特色ある学校教育を主体的かつ積極的に展開していくことを目指しております。
 現在は、保護者や地域の有識者、地域の関係機関、あるいは施設の代表者等から校長が推薦した方々を教育委員会が委員として委嘱をして、各学校・園におきまして、年間を通して定期的に開催しております。毎回、教育活動についての意見交換等が活発になされ、開かれた学校づくり、特色ある学校づくりを推進していくための効果的な取り組みになってございます。また、学校運営連絡会の中に学校評価委員会を設置しておりまして、学校評価委員会は、外部評価にかかわる計画・立案、結果の検討等を行いまして、効果的に推進するための大きな力となってございます。
 今後、教育委員会といたしましては、学校運営連絡会の活動機会の増加とか意見交換の項目に具体性を持たせたりするなど、教育活動の充実が図られるよう支援してまいりたいと考えております。また、協議内容をホームページや学校だよりで発信するなどいたしまして、その内容を教育施策に反映させる仕組みづくりを進めてまいりたいと思います

 次に、小・中学校のスクールカウンセラーについてお答えいたします。
 子どもたちの問題行動等の解決や非行防止のほか、現在全国的に問題となっておりますいじめの未然防止、早期発見・早期対応は、学校教育において重要な課題であるというふうに認識しております。
 現在、各中学校・中等教育学校に都派遣のスクールカウンセラーを派遣してございますけれども、今後はこの事業の区独自の分につきまして拡充するなど、今まで以上に生徒、保護者、教員に対して、継続的にきめ細かな支援を行えるよう検討してまいりたいと思います。また、小学校・幼稚園・こども園につきましても、今後、次世代育成支援担当部と十分連携をいたしまして、学校・園の状況を踏まえ、拡充の方向で検討してまいりたいと思います。

 最後に、メディアリテラシー教育についてでございます。
 インターネットの普及により、Web、あるいは電子メール等を使いこなすことが大変重要となっております。本区におきましては、平成14年度、全小・中学校のブロードバンド化に伴いまして、情報機器等の操作方法の習得、授業でのコンピュータの積極的な活用を図るとともに、メディアリテラシー教育の推進内容を盛り込んでございます「千代田区立学校における情報教育指針」、それと各学校ごとには「情報教育の全体計画」を作成してございます。また、情報化社会へのかかわり方を身につけていくために、子どもとともに保護者の皆さん方にも情報モラル教育を実施してございます。今後、ますます情報化社会の伸展が予測されるところでございますので、メディアリテラシー教育につきまして、さらに重要性が高まってくるものと思われます。
 メディアの特性や利用方法を十分理解し、適切な手段で自分の考えを他者に伝えたり、メディアに流れる情報を取捨選択し活用する能力を伸ばすこと等、メディアリテラシー教育を教育活動の中に明確に位置付けをいたしまして、さらなる推進策について検討してまいります。


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