22年第1回定例会での代表質問

<質問通告>

地域包括ケアシステム」の構築を目指して!
「地域包括ケアシステム」の構築へ確かな道筋を示すべき。区長に基本的な考え方を問う。
安心センター(地域包括支援センター)の役割を明確にすべき、そこで改めてその役割を問う。
基盤としての地域ケアネットワークを構築すべきだが、その方法は。
包括的かつ継続的なケアプランを作成するため仮称「地域ケア会議」の設置を提案する。ご所見は。

<質問の全文>

 平成22年第一回定例会にあたり公明党議員団を代表して質問を行います。

 公明党は昨年の11月から12月にかけて全国3000名の議員が「介護の総点検運動」を行いました。質問の主旨は、この総点検の結果を踏まえ4点の質問を行い、区として「地域包括ケアシステム」の構築へ確かな道筋を示すことができればということにあります。

 さて、2025年を見据えて、同じ2006年ですが介護保険法の抜本的な改正と大幅な医療制度改革が実施されました。最初にその内容について確認しておきたいと思います。
 改正介護保険法の主なものは
@ 地域包括支援センターの創設
A 小規模多機能型居宅介護等の地域密着型サービスの創設
B 新予防給付・介護予防事業の創設
C ケア付き居住施設等の居住系サービスの充実
などであります。その意図するところは「地域包括ケア」と「予防の重視」にありました。
 一方、医療制度改革は、
@ 社会的入院の是正を目的とした療養病床の再編、また
A 地域における患者の在宅療養提供の主たる責任を有する在宅療養支援所が位置づけられたことです。なお、この診療所は他の医療機関、訪問看護ステーション、薬局等との連携を図りつつ24時間体制で往診や訪問看護を行うこととなっています。
こちらも改革の意図するところは「地域ケア」ということになります。
 目標とする2025年とは、65歳以上の人口が3600万人(全人口の30%)を超える年であり、団塊の世代が75歳以上高齢者になる年です。75歳以上に限っていえば2000年に1000万人でありましたが2025年には2200万人へとほぼ倍になります。これを費用の面から見ますと、社会保障国民会議の試算では、現状約7兆円の介護費用は2025年には19兆円から24兆円程度になると試算されています。
 世界のどの国も経験したことのない超高齢化社会を日本は迎えることとなります。すなわち「社会のあり方そのものが問われる」(立教大学教授の高橋紘士氏)ことになりますが、。超高齢化社会を「負担と捉えるのではなく新しい社会に変化する良い機会」(2007年版高齢白書)と捉えて考えていきたいと思います。2025年を見据えた抜本的な改正はこのような視点からであり、そのあり方として「地域包括ケア」が提案されたものと私は理解しています。
 2006年の改正を受け、都道府県ではすでに「地域ケア整備構想」を策定していますが、全国どこの自治体もそれぞれの地域の特性を生かした「地域包括ケア」を今後構想していくこととなります。まさに自治体の力量が試されることになります。

 私ども公明党は介護の総点検を行ったわけですが、その目的は、総点検ですから当然介護全般にわたって意見をいただいたわけですが、主たるものはこの2006年の介護と医療の改正が意図した「地域包括ケア」が現場で進んでいるのか、また何が課題となっているのかを検証し、その結果を2012年に予定されている介護保険法改正に生かしていくことにありました。具体的には、@街角アンケート、A要介護者・介護家族、B介護事業者、C介護従事者、D自治体の5分野で実態調査を行い、全国で合わせて10万件を超える貴重なご意見をいただくことができました。その結果を精査し、党としてこの度、「新介護ビジョン」としてまとめることができました。先週公明新聞に全文掲載し発表させていただきました。(公明新聞を提示)調査にご協力していただいた多くの皆さまにこの場をお借りしまして御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。
  私も山田議員も調査を行いましたが、調査の中で私がとても印象に残っているのは、特養ホームを訪問しお二人の高齢者の方にお会いしたことです。帰る際、握手した手をなかなか離そうとはせず、言葉は出ませんが目で訴えます。私は「大丈夫ですよ。わかったから」と話しかけその場を離れました。もう一人の方は、「来てくれてほんとに嬉しい」と、いろいろお話をされました。最後に目に涙をためて一言「それでも私は帰りたい」と。その言葉は私の心に強く残りました。全国の3000名の議員が同じように直接介護を受けられている方々にお会いし、その様々な思いを感じたことだろうと思います。大変意義のある総点検をこの度行うことができました。

 さて、最初の質問は「地域包括ケアシステム」の構築についてであります。
「地域包括ケア」とは、医療と介護の改正の中心的な概念であったことは述べました。この「地域包括ケアシステム」とはどういうことなのか。厚労省が昨年の5月に発表した「包括研究会 報告書」(現物を提示)にわかりやすい説明がありますので以下引用させていただきます。
 「多くの人は、要介護状態になっても、可能な限り、住み慣れた地域や自宅で生活し続け人生最期ときまで自分らしく生きることを望んでいる。この研究会で提唱する『地域包括ケアシステム』はおおむね30分以内にかけつけられる圏域で(一般的に中学校区を意味します。千代田区では麹町と神田の二つの生活圏域が設定されました)個々のニーズに応じて医療・介護等の様々なサービスが適切に提供できるような地域での体制である。(中略)地域内には介護保険関連サービス(共助)だけでなく、医療保険関連サービス(共助)、住民主体のサービスやボランティア活動(互助)等(この報告書では保険や区の福祉などフォーマル、公式なサービスを共助、そしてボランティア活動などインフォーマル、非公式なサービスを互助と分けて使っています。このフォーマル、インフォーマルという言葉も多く出てきます)数多くの資源が存在している。地域包括支援センター等が創設されたものの地域におけるこれらの資源は未だに断片化されており、有機的に連動して提供されているとは言えない状態にある。2025年に向けては、住民の生活を支援するという視点をより強め、互助、共助に関わる多様なサービスを有機的に連動して提供していくための方法とそのためのシステムを検討していくべきである。(中略)一方、この地域包括ケアシステムは、全国一律の画一的なシステムではなく、地域ごとの特性に応じて構築されるべきシステムである。」と。つまり地域包括ケアシステムとは、地域における住宅、医療、介護、福祉、保健などフォーマルサービスそしてボランティア活動などのインフォーマルサービスを包括的にかつ継続的に提供していくための仕組み、体制であり、それぞれの地域の特性に応じて構築していくものである、と。このようなサービス提供を考えた時、今までのケアマネジャーの作る介護保険の範囲内でのケアプランのみではすでに限界が生じているということであります。どう地域包括ケアを構想していくのか、今自治体に問われているといっても過言ではありません。
 区長は今回の招集挨拶で、「高齢者が、住みなれた地域で安心して住み続けられるよう、医療と介護の連携がとれたサービスを提供していくことは区の重要課題」であるとし、平成22年度には在宅療養支援ネットワーク体制を整備し、個別ケースごとに医療と介護の現場で直接、情報の共有や意見交換ができるような仕組みを構築してまいります」と、さらに高齢者の見守りについても「安心生活見守り隊」の養成を進めています、と述べられました。これらは地域包括ケアシステム構築へ向けての第一歩であると私は理解しています。
区として、「地域包括ケア」を構想し、その意欲と熱意を広く区民や事業者に示す必要があります。そして皆が共感し同じ方向を向いて取り組むことによってこの地域包括ケアシステムは実現できるからです。
 そこで、区として今後どう地域包括ケアシステムを構築していくのか、そのための確かな道筋を示してはどうかと提案いたします。例えばそれを「安心と希望の介護ビジョン」として示してもよいと思います。改めて区長に地域包括ケアシステムの構築について基本的な考え方をお伺いします。

 次に、高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)の役割についてであります。
 改正介護保険法の目玉は、この地域包括支援センターの設置にありました。その役割としては、地域包括ケアを支える中核機関であること、そして
@ 介護予防ケアマネジメント事業
A 総合相談・支援事業
B 虐待防止・早期発見等権利擁護事業
C 包括的・継続的なケアマネジメント事業
など4つの事業が役割として法令で決まっています。なお、これらの事業を推進していくため地域におけるネットワークの形成も重要な役割の一つとなっています。
 どれも大事な事業ばかりで大変だなというのが正直な印象です。センターの職員体制ですが、保健師もしくは看護師、社会福祉士、主任ケアマネジャーの3職種は必ず置くこととされています。千代田区では麹町も神田もセンターにはこの3職種6人の体制となっています。また自宅を訪問して診療してくれる医師、これは区内全域ですが、6名から7名となっているそうです。現在、あんしんセンターの職員の方々は皆一生懸命仕事をされています。月曜日から土曜日までそれこそフル回転です。
 私は、あんしんセンター(地域包括支援センター)の果たすべき役割を考える時、麹町も神田も社会福祉法人への委託となっていますが、設置者であり保険者である区は安心センターがその役割をスムーズに果たせるよう全面的にフォローできる体制を整えるべきと考えます。これは福祉部は勿論ですが、住宅についてはまちづくり推進部が、地域のネットワークについては区民生活部などの協力が考えられます。
 そこで、改めて高齢者あんしんセンターの果たすべき役割をお伺いいたします。またその役割がより実行・実現できるように区はどのようにセンターをフォローしていくのかお伺いいたします。

 次に、地域ケアネットワークの形成についてであります。
 地域で暮らす在宅の高齢者に地域という面でどう施設と同様のサービスを展開できるのか、その鍵をにぎっているのがこの地域ケアネットワークの形成であります。
 地域ケアネットワークということでは早くからその先進的な取り組みを行っている自治体に三鷹市があります。私は三鷹市を訪問し、専門の所管であります高齢者支援室地域ケア担当の方より「地域ケアネットワーク」について説明をお伺いしました。担当からの説明では、三鷹市では「三鷹市健康福祉総合計画2010」(2003年6月)の中で、「子どもからお年寄りまで、誰もが地域で安心して生活を続けられる支え合いのネットワークを基礎とした地域福祉の展開を図るために『地域ケアの推進』を重要課題とし、2004年から地域ケアネットワーク事業を推進」してきたこと。また7つのコミュニティ住区があるが、あくまで住民自らが主体的にこの地域ケアネットワークを立ち上げることが大事であるとのことでした。例えば「ケアネットしんなか」(新川、中原地域)は設立まで約1年半かかりその間、懇談会、学習会、ワークショップなど7回開催されています。また「ケアネットにしみたか」はやはり設立まで約1年かかり、その間懇談会、世話人会、ワークショップなど8回開催されています。そして、ケアネットの主なメンバーは町会、民生委員、NPO・ボランティア団体、商店会そして地域包括支援センターなどであります。メンバーに関しては、今後のことを考えると行政の職員、保健所や医師会の方にも加わってもらえたらさらに良いのかなと私は思います。地域にきめ細かな網を張り、地域での見守りと課題の発見、解決、困難ケースへの対応等に向けた地域ケアネットワークとなっています。担当者の方からは「行政が上から『やってください』というのでは、形はできても中身がともないません。あまり意味はありません」と。
 地域におけるネットワークが形成されなくては地域におけるフォーマル(公式)、インフォーマル(非公式)合わせたサービスの提供もできません。また何より困っている高齢者を把握することができません。
 所沢市高齢者支援課長の鏡諭(かがみさとし)氏は、「地域包括支援センターの課題と対応」(2006年10/5)というコラムの中で以下のように述べています。
 「今回の改正によって、地域包括支援センターを設置せよという要請によって、初めて地域ケアの構築に着手するとすれば、大変大きな労苦を覚悟しなければならない。なぜならばこれまでやってこなかった地域ケア領域を、制度だからと形を整えても中身が伴わないからであり、この地域ケアは、信頼を生むまでにある程度の時間を要するからである。これらを進めるためには自治体において改めて地域ケアを構想するための全市民的な合意が必要であろう」と。先ほどの三鷹市の担当者の話とまったく同じであります。また、地域ケアを構想し全市民な合意が必要であるとの指摘はまさにその通りだと思います。
 そこで、区としてどうこの地域ケアネットワークを形成していくのかお伺いいたします。

 次に、包括的かつ継続的なケアプランの作成についてであります。
 プラン作成のケアマネジャーをどう支援していくのか、言い方を変えるとケアマネジャーが作成したケアプランにどう包括プランを加えていくのかということです。
 地域包括支援センターの役割はますます重要となっていることはすでに述べた通りですが、ケアマネジャーの役割も同様にますます重要となっています。高齢者の地域での生活を介護保険のメニューだけで支えることはもはや困難であります。よってケアマネジャーは、介護保険のメニューを始め医療や区の福祉、社協の事業、そして地域でのボランティア活動などをも含めた包括ケアプランを作成していかねばなりません。ケアマネジャーのみでは介護保険範囲内のケアプランは作成できても包括プランを加えることには限界あります。
 この点、埼玉県和光市の行っている「コミュニティケア会議」はとても参考になります。「コミュニティケア会議」という仕組みを使ってケアマネジャーの作成したケアプランに包括プランを加えていくのです。私はさっそく和光市を訪問し、市の直営で行っている和光南地域包括支援センターで社会福祉士の方から説明をお伺いました。コミュニティ会議は、保険者である市が主催し週一回毎週木曜日に開かれます。参加者は、保険者、ケアマネジャー、地域包括支援センター、管理栄養士、歯科衛生士を基本的な委員として、その他はプランに応じてサービス事業者にも参加してもらうとなっています。一件20分ですので、医師からの在宅でのケア方針などの資料は事前に配布されます。また様々な資料(アセスメント用紙、通所介護計画書、訪問介護計画書など)の様式は統一されて読みやすくなっています。
 説明では、「ケアマネジャーが作成したケアプランをもとに『包括ケアプラン』を作ります。地域のインフォーマルなサービス、もしくは医療保険、消費生活や権利擁護など介護保険法でなりたつケアプランではない、制度を超えた部分でその高齢者に必要なものをケアプランにセットするのです。包括支援センターは、ケアマネジャー、居宅介護事業所などに対してその包括ケアプランによる支援をおこなってきました。包括ケアプランの目指すところは、在宅介護の限界点の追求です。安易に入所したり病院に入ったりするのではなく、できる限り地域で暮らし続けてもらうための包括ケアプランをつくってきました。」と。(東内京一著「これからの介護予防・地域ケア」サンライフ企画 P.59)また「地域包括ケアの基本は、@的確な対象者の把握、A的確なマネジメント、B的確なサービス提供
ということを基本に実施しているところです。どこの地域にもとても優秀なケアマネジャーはいますしとても熱心な医師だったり社会福祉士だったりと優れた人はいます。ただ、それが制度やシステムとなっていないと個人の努力の成果となっていることが多いように思います。つまり市としての成果に結びつきにくいということです。和光市ではそれを仕組みから作っていたので現在、うまく回っているのではないかと思っています。」と。つまり、コミュニティ会議という仕組みがあって、ケアマネジャーを支援し、包括的かつ継続的なプランもできているということです。
 あと一点、コミュニティ会議自体がOJT(on the job training)の場であることを強調されていました。ケアマネジャーに「この場ではこういう意見が大事なのですよ」「あなたが行った場所はこういう視点の説明が必要なのですよ」と一人ひとりにレクチャーします。そのことによりケアマネジャーの格差はなくなり皆が一定水準以上のスキルを身につけることができますと。
 現在、どこの自治体もケアマネ主催の「サービス担当者会議」があります。これはこれで意味のある会議だと思いますが、コミュニティ会議に比べて
@ サービス提供者しか集まれない
A OJTができない
B ケアマネによりどうしても格差がある
など、包括的なプラン作成には限界があります。ちなみに和光市におけるコミュニティケア会議とサービス担当者会議との関係ですが、コミュニティケア会議で総体的な方向性が決まると、その実行のために開くのがサービス担当者会議となっています。
 ケアマネジャーの役割・機能は高齢者の生活を支えることにあります。それは、地域社会にあるフォーマル、インフォーマルなサービス(社会資源という)を組み合わせて包括プランとしていかねばなりません(最適配分)、そして多職種協働・連携をもって継続的にケアマネを支援できる仕組みが必要です。その仕組みがコミュニティ会議であると思います。
 そこで、保険者である区が主催する仮称「千代田区コミュニティ会議」(地域ケア会議)の設置を提案します。ご所見をお伺いします。

 以上、地域包括ケアシステムの構築に向けて4点質問を行いました。

 最後に、「地域包括研究会報告書」の「終わりに」の文章を引用し質問を終わりたいと思います。
 「あるべき地域包括ケアの方向性とその姿を実現するために解決すべき課題について、検討を深めるべきである。その上で、自治体ごとに、在宅医療を行う医療機関・訪問看護ステーション・訪問介護事業所・介護保険施設等、及びそこに働く人材・その他のネットワーク等の地域資源を把握するとともに、必要とされる供給量を予測した上で、2025年に向けてサービス基盤の整備を目的としたゴールドプランに匹敵する新たなプランの策定が求められる」と。以上であります。

 前向きで明快な答弁を期待し質問を終わります。
 ありがとうございました。

<区長答弁>

 大串議員の地域包括ケアシステムの構築への確かな道筋を示してくださいというご質問にお答えいたします。

 まさに、ご質問のように、平成18年の介護保険法改正によりまして、地域包括ケアシステムセンターという構想が上がったわけでございまして、私のほうは、それを高齢者あんしんセンターという形で名前を変えておりますが、考え方は同じでございます。この包括ケアセンターというのは、まさに総合相談から予防からケアマネジメント支援という、こういう機能をあわせ持っているということでございまして、ある面では、入り口の相談から出口の評価までをやるということです。
 一例を申しますと、例えばこのセンター、今のあんしんセンターですが、でご相談を受け、さまざまなサービスを組み合わせて、ケアシステムができ上がってサービスを受けたとしましても、その方が施設へ入った場合は、通常は施設の対応になるわけですけど、このケアシステムセンターあるいは高齢者あんしんセンターは、施設へ入っても、その方を最後まで追いかけるという、まさに横ぐしのようにオーダーメードでサービスをマネジメントするという役割でございます。必ずしも今、高齢者あんしんセンターがそこまで行っていないということは十分わかっておりますので、これからあんしんセンターにさまざまな、いわゆる多種協働ということをとらえて人材を投入するということは、これからやっていかなきゃいけないと思います。
 それから、もう1つは、ご承知のとおり、包括支援というマネジメントをする前提としては、今、さまざまに活動をしております民生委員とかボランティア、ある面では成年後見人、そうしたネットワークを包括支援センターの中に組み込んでいかなきゃいけないと。今、独自にこれをやっていますから、組み込んでいくというそういうことも、これからの宿題になるだろうと思います。それで、必ずそれは、制度ができ上がった考え方に沿って、多種協働という形で、これからもスタッフを増員していくということになろうかと思います。
 ただ、あくまでも、包括ケアシステムあるいはセンター、高齢者あんしんセンターというのは、施設ではなくて機能です。マネジメントをする機能であるということは避けて通れません。ですから、このケアセンターが、直接、サービスを提供するということではありません。これはあくまでもさまざまな医療診療所だとか訪問介護ステーションだとか、そういうものと組み合わせて、そしてサービスを組み合わせて支援をするという立場でありまして、いわゆるご質問のセンターというのは、あくまでも施設ではなくて機能を有していると。そこで、さらにこの包括センターあるいは高齢者あんしんセンターというものを裏打ちし、そしてバックアップし、センターのセンターというのは、私が申し上げている高齢者サポートセンターであると思います。
 高齢者サポートセンターというのは2つの機能がありまして、ある面では、包括サービスをマネジメントするという立場と、一方では、この高齢者センターには、ご承知のとおり、在宅療養施設を持ったり、リハビリ機能を持ったり、あるいは訪問介護機能を持つという意味で、サービスを提供するという機能と、それからマネジメントをするという機能、あわせて高齢者センターというのは人材養成ということをやります。人材養成というのは、まさに大串議員がおっしゃいます包括支援センターの人材を養成するという、そういう役割を持っている。したがって、この3つが機能して初めて、大串議員がおっしゃいます、真の地域包括センターができると思います。
 私は、そういう意味で、高齢者サポートセンターというのは、大串議員がご質問されるそれをさらに裏打ちし、センター・オブ・センターという位置づけで考えておりますので、ぜひ、この辺について前向きに、積極的にご議論をして、提案をいただきたいと思います。特に、地域包括支援センターあるいは高齢者あんしんセンターは、麹町地区と神田地域に2カ所あります。したがって、高齢者サポートセンターというのは、それのセンター・オブ・センターで、サービスを提供したり、人材を養成するという機能を持っていますから、できるだけ区内の中心部という提案もしておりますので、可及的に、この問題については、ぜひ、大串議員も積極的にご議論をしていただきたいということを申し上げて、答弁とさせていただきます。

 その他につきましては、関係理事者をもって答弁をいたさせます。

<保健福祉部長答弁>

 大串議員のご質問のお答えいたします。

 高齢者あんしんセンターでは、将来、寝たきりにならないよう、早期に介護予防を進める事業や総合相談、また、虐待防止や権利擁護などの業務を行っております。一般的な高齢者あんしんセンターは3名体制ですが、千代田区では6名体制で、法令に定める業務のほかに、介護保険制度や医療保険制度では対応が困難なもの、具体的には緊急対応や入退院の支援、独居認知症高齢者の支援など、きめ細やかに対応しているところでございます。区は、高齢者あんしんセンターと定期的に連絡会を開催し、情報の共有化を図るほか、困難案件につきましては区も協力して対応するなど、両者が一体となり高齢者支援を行えるように取り組んでおります。
 次に、地域ケアネットワークの形成についてですが、千代田区の地域特性を踏まえながら、高齢者の見守りや在宅療養支援ネットワークを整備する中で、個別のケースごとに、関係者が情報の共有や意見交換が円滑にできるよう取り組んでまいります。中でも、高齢者の見守り事業については、民生児童委員や町会のほか、一般区民やライフライン事業者など、広く声かけをし、協力をいただいております。今後もこのような取り組みを積極的に進めていきたいと考えております。
 最後に、コミュニティケア会議の設置についてですが、和光市では、地域包括支援センターが中心となり、ケアマネージャーや介護保険サービス事業者が定例的に話し合う場、コミュニティケア会議を開催していると聞いておりますが、千代田区では、高齢者の状況変化などに応じて、柔軟に同様の会議を開催しております。また、困難なケースには、区や高齢者あんしんセンターはもちろんのこと、弁護士や精神科医師なども出席し、専門的な視点からの検討を行っております。今後も、他自治体の事例を参考にしつつも、これまでの千代田区の取り組みや地域特性を踏まえ、最善の方法を探っていきたいというふうに考えております。

<再質問>

 13番大串ひろやす、自宅――自宅じゃない、(「自宅じゃないよ」と呼ぶ者あり)自席。ちょっとね、質問がそういうのばっかりだったから。自席から再質問させていただきます。

 区長のほうから、センター・オブ・センターの話とかありましたけれども、私は、千代田区として地域包括ケアシステム、いわゆるそういう在宅で、自宅で医療も介護も福祉も受けていける、総合的に受けていける、そういうシステムをつくらなくちゃいけない。それをどのように千代田区としては道筋を立てて、どうやってつくっていくのか。それを広く区民にも、それから事業者の方々にも示して、いろんな意見をいただく必要があると思います。その中で、あんしんセンター麹町それからあんしんセンター神田、それぞれあるけれども、そこだけではやはりできないね、何か不足しているねということも明らかにした上で、それを補うものは何なのかという議論を積み上げていかないといけないと思うので、ぜひ、私は千代田区としての地域包括ケアシステム構築への道筋を、具体的なものを、やはり広く区民と事業者にまた示してもらいたい。それに対してみんなが共感を持って、同じ方向を向いて進むことが大事であるというふうに思いますので、ぜひ、それはいかがかと思います。
 それから、コミュニティケア会議については、同様の会議を行っていますという部長の答弁ですけれども、ひょっとしたら、それはサービス担当者会議のことを言われているのかもしれません。だけど、サービス担当者会議とコミュニティケア会議との違いは、先ほど私が述べたとおりで、限界も指摘させていただきました。ですので、同様の会議をやっているからということではなくて、きちんと、保険者である区が主催するコミュニティケア会議、地域ケア会議と言ってもいいんですけれども、そういう包括的なプランがつくれるような仕組みをつくらないと、幾ら優秀なケアマネさん、またお医者さん、社会福祉士の方がいても、個人の成果となって終わってしまってはいけないので、それをしっかり制度、またシステムとすることによって全体が動いていきますので、ぜひ、その点はお願いしたいと思います。その点、もう一度答弁してください。以上です。

<区長答弁>

 再質問にお答えいたします。

 私は、包括支援センターは包括支援のマネジメントをするんですよというふうに申し上げたので、まさに大串議員の考え方と一致しております。何も介護保険のことだけをやるセンターではないと。そういう意味では、さまざまな資源、と言っては失礼かもしれませんが、民生委員とかボランティアだとか成年後見だとか、そういうものも含めて、この包括支援センターの中に組み込まないと、本当の意味での包括支援センターにはなりませんと。ただし、包括支援センターというのは、あくまでも機能ですから、そこが直接具体的なサービスを提供するわけではないわけでして、マネジメントをするところなんですね。一方では、それだけでは十分ではないでしょうと。マネジメントをしたり、そして、時には直接サービスを、医療だとか介護についてのサービスを提供するという意味では、高齢者サポートセンターというのが真の意味で包括支援センターの内容を肉づけすることになりますよと。特に、人材養成も含めて高齢者サポートセンターがやるわけでございますから、本当の意味でのサポートセンターというものの実をつくることになるんだということを私は申し上げているんです。もちろん、こうした中身を、ぜひ、議会で積極的にご議論いただいてきたと思いますけれども、前向きにご議論をいただきながら、さまざまな方のご意見はこれからもちょうだいをしていくということは当然のことだろうと思います。

 あと、関係の部長から、ご答弁が必要であれば、答弁をさせていただきます。

<保健福祉部長答弁>

 大串議員の再質問にお答えいたします。

 和光市でやっているコミュニティケア会議の件でございますが、確かに千代田区ではケアプランを中心に、状況に応じて民生児童委員の方とか社会福祉協議会の方とか、そういった方も加わった形での会議は開催してございます。ただ、そういった制度的な形での、定期的に話し合いというような形でのきちっとした開催というのは、現実問題、まだやっていないというところでございますので、参考にさせていただく中で、千代田区の取り組みや地域の特性に合った形の会議を検討していきたいというふうに思っております。

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