28年第2回定例会での代表質問

〈発言通告〉

■「安心して生み育てられるまち、千代田区」を目指して!
妊娠、出産、産後ケア、子育ての切れ目ない支援について。個々のサービスは充実しているが一元的な対応が難しい。切れ目ない支援が必要であるがどう体制を整備し、妊娠から子育てまでの包括的支援を行っていくのか。
身近で何でも気軽に相談できる子育てコーディネーターの役割はきわめて重要である。果たすべき役割とは何か。またその拠点をどこに置くのか。
将来を見据え、「総合母子保健センター」を構想してはどうか。情報発信、相談、カウンセリング、産後宿泊滞在、産後ショートステイなど、保健師・助産師・医師・保育士などが協力して家族を総合的に支えるセンターを提案する。所見は。
 

〈質問の全文〉

 平成28年第2回定例会に当たり、公明党議員団を代表して質問を行います。質問の趣旨は、「安心して生み育てられるまち千代田」を目指して、妊娠・出産、産後ケア、子育ての切れ目ない支援ができるよう、その体制を構築していくことにあります。
 さて、先月、うつ病などで治療や精神面のケアが必要な妊産婦が4万人いるとの推計を、厚労省研究班が発表し、ニュースとなりました。調査を担当した日本医科大産婦人科の中井章人教授は、妊娠や出産は助成に精神的なストレスがかかりやすくなる。妊産婦のケアを専門とする精神科医らを確保し、連携することが重要とのコメントを出していました。治療はともかく、何らかのケアやフォローが必要な妊産婦はもっと多くなります。公明党議員団で、先日、妊娠・出産・産後ケア、子育ての切れ目ない支援を既に行っている横浜市を訪問し、担当課長より、その先進的な取り組みを聞くことができました。
 横浜市は、市内約3万1,000人の妊産婦に対し、妊娠中と産後について、不安を感じたり、自信が持てなくなるということがあったかを調査いたしました。妊娠中では、「よくあった」17.8%、「時々あった」38.7%を合わせると56.5%で、5年前の同じ調査より5.2ポイント 増えているとのこと。また、出産後半年くらいの同じ質問では、「よくあった」36.2%と、「時々あった」38.4%を合わせた数字は74.6%で、同じように5年前と比較して +4.6%となっており、妊娠から産後・育児までの切れ目ない支援が必要であり、特に産後のケアが重要であるとの説明がありました。
 厚労省の調査、また横浜市の調査から得られた傾向は、全国的にも同じだと思います。背景には、核家族化の進展と地域コミュニティの希薄化による家族の孤立、育児の孤立があり、結果として、母親の負担や不安が増しているということだと思います。
 NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹氏は、このことについて、こう述べています。「厚労省の統計では、(先ほどの厚労省の統計とは別なんですけれども)子どもが親の虐待によって死亡する事例のうち、実に4割以上を0歳児が占めています。また、子どもが0歳から2歳の時期の離婚が最も多く発生していることが明らかになっています。これらは、出生直後の母親にかかる負担の大きさが社会から見逃がされていることを物語っています。まず、産後の女性はホルモンバランスが崩れ、いわゆる産後うつに陥りやすいことがあります。こうした出産をめぐる精神的負担から、みずから命を絶つ母親が多いことも、ある調査で明らかにされています。核家族など、家族のありようの変化も母親の負担を大きくしている原因です。本来は家族というチームで行ってきた育児が、現在では母親ひとりの子育てとなっているのです。周囲からの祝福や期待の声がかえって育児の戸惑いやつらさ、重圧感を口に出せない状況を生むこともあるでしょう。自分の体調回復もままならない中、母親は大きな負担をたったひとりで背負うことになります。従来の日本型福祉は、サポートは家族でやりなさい、というスタンスです。その家族がばらばらになってしまった今、むき出しの個人がそこに残ってしまうのです。また、社会の側にも産後をケアする支えが薄弱です。例えば、フィンランドの各自治体には、ネウボラという子育て支援施設があります。ここでは産前から出産、産後、育児まで切れ目なくサポートしてくれるのです。日本の切れ目ない支援の設計が、まだまだ追いついていないのです」 (月刊誌「潮」7月号より)と。私も同感であります。
 このような状況に、国は子ども・子育て関連三法に基づく、子ども子育て支援新制度を昨年度よりスタートさせました。新制度は、子育て家族の支え方についてその方向性を示したものであります。子育てを、介護や医療、年金と同じように、社会保障の枠組みの中に位置づけ、社会全体で子どもと子育てを支援していこうというものです。具体的な政策としては、3本の矢とも言われています以下の3点です。
 1つが、待機児童のゼロ。これは、量だけではなく、保育、教育の質も含むものです。次に、働き方改革、ワーク・ライフ・バランスです。家族のケアワークのあり方の議論が必要とされています。そして3番目に、平成25年度に新たに追加されました、妊娠・出産・産後ケア、 子育ての一貫した、切れ目ない支援です。いずれも重要でありますが、待機児童の解消、ワーク・ライフ・バランスについては、これまで国においても地方においても一定の議論が積み重ねられてきたと思います。今、新たに大きな課題となっているのが、3番目の、妊娠から子育てまでの切れ目のない支援であります。その取り組みは始まったばかりであります。ワンストップで総合的な相談支援を行うための子育て世代包括支援センターを設置した自治体は、昨年度末までに、和光市や文京区を初め、138に及んでいます。ワンストップでの包括支援は、利用者の負担軽減に大変なメリットがあることのみならず関係機関が情報を共有でき利用者の的確な支援につなげていけることも大きなメリットであります。
 国においては、この子育て世代包括支援センターの設置を今年度251の自治体423カ所まで拡大できる予算を確保し、あわせて産前・産後のサポートや産後ケアの事業も推進することとされました。
 この切れ目ない支援の重要性、必要性について、吉備国際大学教授の橋睦子氏は、「ワンストップで健診や相談支援を受けられれば、利用者にとっての使い勝手のよさと支援の効果が格段に向上します。さらに、利用者と支援者との意思疎通がしっかりできて、信頼関係が築けていけば、本人にとっても、困り事、悩んでいることや不安に思っていることについて、相談する心理的なハードルが低くなり、リスクや問題の早期発見・早期支援に大きなメリットがあり得ます。発見や支援のタイミングを逸し続け、問題が重篤になってからの事後の対応には、多大な困難とコストが発生しますが、切れ目ない支援によって回避できる可能性は高くなります」 (「子育て世代が住みたいと思うまちに」林己知夫、橋睦子著より)と述べています。極めて重要な指摘であります。私も賛成です。ちょっと、早期発見・早期支援について、若干説明が必要でございます。
 吉備国際大学の橋睦子先生がよく説明に使う資料に出てくるのが、この「フィンランドの子ども家族・青少年支援サービス体系」。で、この下の部分が基礎部分 です。所得に関係なく全ての子育て世帯にサービス提供されます。そこを充実することによって、介入が必要されるというのが一番上の部分であれですけれども、予防支援につなげていくことが大事なんですよということですけども、最も大事なこの基礎部分であるこの部分をしっかり一元的に、切れ目ない支援を行うことによって、こういう早期発見・早期支援、そして予防支援につなげていくことができるということで このフィンランドの例を出して説明されています。
 (同じことをもう一回言うんですけど)出産、子どもネウボラは、子ども家族の状態を身近に、的確にモニターし、問題やリスクの早期発見・早期支援を把握するチェックポイントであるとされます。全体の7割はごく普通に大きな問題なく暮らしており、非常に重篤または緊急の介入援助の対象は、全体の1割未満、先ほどの一番上の部分ですね。残りの2割前後は全体の定期的、継続的な支援を必要とするグレーゾーンになります。早期発見・早期支援から予防支援につなげていくためには、基礎部分のサービスが重要で、虐待や産後うつなどの問題の大半が予防支援につながっていると説明しています。
 それから、もう一枚、提示させていただきます。千代田区の妊娠から子育てに至る全体の流れ、事業の一覧ですけど、これは、ちょっと字が小さくて見えにくいんですけれども、千代田区の子育てガイドブックにある「子育て応援カレンダー」。0歳のときから――あ、妊娠からですね。妊娠から就学前までのサービスが一覧になっております。ただ、それぞれが、所管と窓口がばらばらなために、それぞれのページをあけてみないと、どこが所管で、どこが窓口で、どうすればいいのというところが、そのページを開くんですけど、そうすると、電話番号は必ず載っているというように、今の現状ではそれぞれ一生懸命やってくれているんですけど、所管と窓口がばらばらとなっているということですね。これ、ちょっと残念ですよ。(発言する者あり)さっき岩佐議員から話があった妊娠届からスタートいたしまして、(発言する者あり)妊娠届じゃないか。(発言する者あり)えっ。(発言する者あり)(「婚姻だよ」と呼ぶ者あり)いや、ちょっと待ってよ。そんなことないよ、「妊娠届」って書いてあるから。ね。(発言する者あり)妊産婦家庭訪問。母子手帳交付のときよ、だから。ね。受けて、で、14回の健診を、あるんだけど。(発言する者あり)はい。間違っているのはだめだよ。まあ、ちょっと、時間の関係でそれぞれ述べていると大変になりますので。ということでございます。などであります。産後ケアに関する事業を除いて残念ながら産後ケアに関するメニューがない。千代田区では、現在、ないということですね。除く、産後ケアに関する事業を除いてメニューはそろっており、一つ一つの事業は充実しております。
 ただ、千代田区に限らず、日本の場合、所管や窓口は今述べましたように異なっております。母親は毎回違う場所に足を運ばなくてはなりません。(「そうだ」と呼ぶ者あり)また、乳児や家庭の状況の説明は、その都度、一から話さなくてはなりません。(発言する者あり)精神的な不安を抱える母親にとっては、大きな負担となっています。(「そうだ」と呼ぶ者あり)横浜市では、この点、妊娠・出産包括支援事業として、妊娠期から産後まで、多職種による一貫した支援体制を構築しています。妊娠届け時の看護師による面談からスタートし、各区役所には、保健師、助産師、社会福祉職、女性相談員などが配置され、さまざまな相談に応じることができます。母親に身近なところで、ワンストップの切れ目のない支援ができるようになっています。さらに平成25年度からは、産後ケア事業である産後デイケアやショートステイも提供し、費用の90%を補助しています。とてもニーズの高い事業となっていますと話されていました。
 千代田区では、今年度から、これまで児童・家庭支援センターで行ってきたチャイルドケア・プランナーと、子ども支援課が行ってきた子育てコンシェルジュを発展的に解消し、新たに子育てコーディネーターを配置しました。妊娠から子育てまでの多くの事業を切れ目ない支援としていくため、いよいよこれからのスタートという段階であると認識しています。妊娠・出産・産後ケア、子育ての切れ目ない支援について、その重要性と必要性を、また、千代田区の現状を述べさせていただきました。
 そこで、区長に、妊娠・出産・産後ケア、子育ての切れ目ない支援についての基本的な方針または考え方をお伺いいたします。また、現在はまだありませんが、産後ケアも含めた切れ目のない支援ができる体制を今後どう整備されていくのか、お伺いいたします。

 次に、子育てコーディネーターの役割と支援拠点についてであります。
 最初に、子育てコーディネーターの果たすべき役割についてです。子育てコーディネーターは、NPO法人あい・ぽーとステーションの子育て家族支援者養成講座の2級 (約3カ月間、40時間)を取得し、さらにコーディネーター養成講座を受講された方となります。現在21名の方がいらっしゃいます。講座では、
@乳児保育(沐浴、乳児の世話など)
A新生児、乳幼児の発達(小児科医の立場から)
B虐待が疑われる事例への理解と支援
C支援現場でのカウンセリングマインド
D病児、病後児対応など
を学びます。子育て経験も十分ある方が、改めて基礎的なことから専門的なことまできちんと学ぶことになります。そして、子育てコーディネーターは、その経験と知識を持って、寄り添い型の相談支援を行っていくとされています。
 切れ目のない支援といっても、まずはお母さんが何でも気軽に話せる方が身近にいることが大切です。子育てコーディネーターの寄り添い型の相談支援とは、まさにこの点にあると考えます。@気軽に心を開いて話せる。Aそのことにより家族を孤立、疲弊させない。Bまた、的確なアドバイスや情報の提供ができることであります。さらに、コーディネーターの役割としては、C支援が必要な乳幼児には専門的な職種の方につなぎ継続的な支援とフォローを可能にする。Dそして、関係する方々とケア会議、または支援会議を開催しケアプラン、支援プランを作成していくことも大事な役割として入ってくると思います。これらの役割は、先ほどの橋氏のいう利用者と支援者との信頼関係を築く。心理的なハードルを下げ、早期発見・早期支援につながるとした、切れ目ない支援の重要性、必要性に通じるものであります。
 次に、子育てコーディネーターの配置される場所と拠点についてです。現在は区役所2階に1名の方が、子ども支援課にいらっしゃいます。寄り添い型とするためには、お母さんとお子さんが歩いていける距離で、気軽に立ち寄ることができる場所ということになります。よって、地域の各児童館に配置してはどうでしょうか。児童館ではあい・ぽーとの3級、2級を受講された方が子育て支援者として一時預かりなど、既にお手伝いをしてくださっていますので、連携をとることも可能となります。また、支援拠点はどこに置くのかについてですが、高齢者の包括支援センター、あんしんセンターと同様に、麹町、神田と、それぞれ1カ所設置すべきと思います。そこには、保健師、助産師、社会福祉職、ケアプランを作成できるコーディネーターの方がいるというふうにしては、どうでしょうか。早期発見と早期支援ができるためであります。
 あい・ぽーとステーションの子育て家族支援者養成講座のことについて、少し触れておきたいと思います。3級と2級を受講した人数は、3級の方が125名、2級の方が56名で、地域で活躍されている方は、人数は71名です。申し上げましたように、主に児童館での一時預かりや訪問しての一時預かりなどで子育て支援をされています。引く手あまたで大変好評とのことです。身近な支援者として橋氏のいう利用者と支援者との信頼関係の形成や、相談する心理的なハードルを低くしていくことにつながることと思います。大変すばらしいことだと思います。 今年の講座は秋口からで区民であれば誰でも受講できます。もちろん男性も可能です。各地域に養成講座を受講された方が増えてくれば、子育てを介して地域のつながり、コミュニティの形成にもつながっていくことと思います。社会の厚みがまさにできてくることになるでしょう。すぐに成果は見えないかもしれませんが切れ目ない支援に大いに貢献していますので述べさせていただきました。
 妊娠から出産、産後ケア、子育ての切れ目ない支援実現のためには、子育てコーディネーターの役割は大変重要であると考えます。果たすべき役割と配置される場所、また支援拠点について述べさせていただきました。
 そこで、改めて子育てコーディネーターの果たすべき役割とは何か、また配置される場所と支援拠点についてはどのように検討されているのか、お伺いします。あわせて、ケアプランの作成についてはどのように行っていくのかもご答弁ください。

 次に、(仮称)「総合母子保健センター」についてであります。
 切れ目のない支援に、子育てコーディネーターとともに、重要な役割を担うのが保健師であります。保健師の家庭訪問は全国定着していますが、その原点は岩手県沢内村だと思います。平成17年の合併で、現在では西和賀町となりました。沢内村には、平成11年に、議会として視察に訪れております。当時の福祉の委員長が、現在の戸張議長でございます。私はちょうど議員の1年生のときに行ったんですけど、(発言する者あり)大変印象に強く残っております。(発言する者あり)はい。
 そこで、新聞ではこのように掲載されました。「日本で最初に乳幼児死亡率ゼロを達成したのは、岩手県の沢内村。同村は、最新設備のある大病院を誘致したわけではない。長く、医師すらおらず、死亡率ゼロ達成の数年前まで、10人に1人近くの乳児が1歳に満たずに亡くなった。1年の半分近くを雪に閉ざされ、 『雪(せつ)、病(びょう)、貧(ひん)(まあ、大雪と、それから病と貧困ですね)の三重苦 』の村と言われた。1957年、深沢まさお氏が村長となって行った試みが成果をもたらした。保健師の採用である。後に村にできた病院で、副院長、院長を務めた増田進医師は『保健師活動の始まりとともに、死亡率が急激に下がった 』と証言する。保健師が何を行ったか。それは徹底した家庭訪問だった。一人一人の健康だけでなく、生活、家族の人間関係も詳細に把握。だから、信用もあり、現場に即した発想も出た。 『住民と対話している強みです。医師は技術者として、保健師さんの意見に従い、いい結果が出た』と増田医師。『死亡率ゼロ』は、保健師採用のわずか5年後のことだった」と。大変感動的な内容です。改めて保健師の活動と家庭訪問の大切さを感じました。
 千代田区の保健師もすばらしい活動をされています。日常の相談のほかに、主な活動としては、
@赤ちゃんの生まれた全家庭を訪問する「赤ちゃん訪問事業」。その際、育児支援チェックリストや産後うつ病、産後うつ病質問表(エジンバラ質問表)などを持参し、面談します。約550件に上るそうです。
A乳幼児健診に来られなかった方、転入された方のところへ訪問し、お子さんの発育、疾病予防、ご家族の健康などのお話をお伺いするのが約100件でございます。
Bそのほかに、妊産婦家庭訪問(先ほどの横浜市の場合は看護師の方が行っています)などであります。
 さて、妊娠届が出された後の妊産婦家庭訪問も、千代田区は保健師であります。訪問した際、 「妊娠・出産・産後ケア、また育児についての支援が切れ目なく受けられますよ」と伝えることがどれほどお母さんの不安な気持ちを和らげることになるか。また、切れ目ない支援が出産後の孤立を防ぎ、安心して子育てができ、結果として児童虐待をなくしていくことにつながることは、既に述べたとおりであります。
 以上のことから、妊娠から子育てまで、切れ目なく支援ができる体制の整備が急がれます。具体的には、情報発信、相談、カウンセリング、産後宿泊滞在、産後ショートステイなど、保健師、助産師、医師、保育士などが協力して、子どもと家族を支えるセンターの整備であります。(仮称)総合母子保健センターを構想することであります。先ほどの子育てコーディネーターの支援拠点についても、保健師を初め、さまざまな職種の方との連携が必要であることから、総合母子保健センターができれば、そこを麹町、神田の支援拠点をサポートするセンター・オブ・センターとすることができます。
 そこで、(仮称)総合母子保健センターを構想することを提案いたします。ご所見をお伺いいたします。

 以上、安心して生み育てられるまち 千代田を目指して、質問をさせていただきました。区長並びに関係理事者の前向きな答弁を期待して、公明党議員団の代表質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
 

〈区長答弁〉

 大串議員の妊娠・出産・産後ケア、子育ての切れ目ない支援に関する基本的な考え方について、ご質問にお答えいたします。
 妊娠・出産・子育て家庭への支援については、大変重要なことだというふうに私は思っております。従来から、この問題については積極的に私は進めてきたと思っております。妊娠期においては、妊婦健診、妊婦の健康診断、家庭訪問やママパパ学級のほか、23区で唯一、独自に誕生準備手当の支給などを行っていることはご案内のとおりだろうと思います。出産後は、保健師、助産師による全家庭への訪問、乳幼児健診、5歳児健診は独自でありますが、そして所得制限のない子ども医療費助成など、0歳から18歳までの子どもにかかわるさまざまな施策を実施してまいっております。
 産後の支援については、ご指摘いただいた育児支援訪問事業や子育てサポート事業、子どもショートステイなどは既に行っておりますが、お話のように、産後ケア事業については、ご指摘のように、ほとんど行っていないということでありまして、今後この問題については、きちっと対応しなきゃいけないと思います。
 個別支援の必要な家庭に対しましては、妊娠期から出産・子育て期まで、子ども部、保健福祉部各課が連携することにより、他の自治体よりも個の施策では実質的に切れ目のない対応をしていると思います。しかしながら、ワンストップの相談拠点を設けて、関係部署が情報共有を行うことにより、これまで以上に連携を強化して、それらの施策を一貫して統一的にしっかり、切れ目のない支援をしていくことは、ご指摘のとおり、これからの社会の中で極めて重要だと思います。したがって、国の制度である母子健康包括支援センターなど、妊娠期から子育て期に至るまで、さまざまなニーズに対しまして、目配りしながら、寄り添い型のご指摘のようなセンター的なものは必要だというふうに考えております。
 今後、さまざまな、子どもにまつわる課題について組織執行体制を見直しながら、子ども部がつくられた意味を十分に我々は考え、そして0から18歳の施策を一貫して行えるようにしっかりと対応してまいりたいと思っております。
 なお、詳細及び他の事項については、関係理事者をもって答弁させます。
 

〈子ども部長答弁〉

 大串議員の子育てコーディネーターに関するご質問にお答えいたします。
 まず、子育てコーディネーターの果たすべき役割についてでございますが、本区には子育て世代の転入、流入が続いております。地域に知り合いがおらず、子育てについて気軽に相談する相手もいない保護者が増加していると認識しております。
 そのため、この4月から、子育てにひとりで悩む、いわゆる孤独の子育てに陥らないよう、子育ての知識や経験を有した相談員である子育てコーディネーターが悩みを抱える保護者に寄り添う形での相談事業を開始いたしました。
 転入したばかりの保護者には、日常の買い物場所や子どもの遊び場所などがわからず、子育てコーディネーターにご相談いただくケースが多数ございます。そうした日常の質問に応じていくことが保護者の信頼を得て、もう一段深い子育ての悩みの相談を受け付ける、重要な役割を担っていると考えております。
 次に、子育てコーディネーターを配置する場所と拠点をどのように検討しているのかについてでございます。
 現在は、区役所2階だけで保護者の方々の相談に応じておりますが、この10月からは、級麹町保育園仮園舎を利用して、相談を受け付ける予定でございます。この2カ所を大きな拠点としつつ、子育てコーディネーターを保育所や児童館などに派遣して、子育てに悩む保護者の方々に地域の子育て資源の情報提供や寄り添い型の相談・助言などを行う予定でございます。
 最後に、ケアプランの作成についてでございます。現在、子育てコーディネーターには、ケアプランの作成までは行っておりませんが、今後、研修内容をさらに充実して、保護者の方々に子育てのケアプランを提案できるよう、人材の育成に努めてまいります。
 

〈保健所長答弁〉

 大串議員の総合母子保健センターについてのご質問にお答えいたします。
 ご質問の、妊娠・出産・産後ケア、子育てを切れ目なく支援するいわゆるセンターは、子ども・子育て新制度においては、議員のおっしゃった子育て世代包括支援センターとして示されております。
 子育て世代包括支援センターは、その機能として、1、妊娠期から子育て期にわたるまで、地域の特性に応じ、専門的な知見と当事者目線の両方の視点を生かした、必要な情報共有を行うこと。2、ワンストップ相談窓口において、個別ニーズを把握した上で、情報提供と相談支援を行い、必要なサービスを円滑に利用できるよう、きめ細やかな支援を行うこと。3、地域のさまざまなネットワークを構築し、必要に応じて社会資源の開発を行うことが示されております。
 今回、児童福祉法等の改正により、この子育て世代包括支援センターが、母子健康包括支援センターとして母子保健法に位置づけられ、区市町村に設置の努力義務が課せられることになりました。本区におきましては、従来から妊娠・出産・子育ての各段階において、安全・安心な出産と子育て支援のため、さまざまな施策を展開するとともに、各部署が連携することにより、きめ細やかな対応に努めてきたところでございます。しかし、地域コミュニティのかかわりの希薄化や複合的な課題を抱える家庭も増加していることから、今後は妊娠時からのより積極的な状況把握や、産後ケアについても含め、母子健康包括支援センターの仕組みを取り入れた妊娠期からの切れ目ない支援の体制整備について検討してまいります。
 

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